007 ワールド・イズ・ノット・イナッフ B

(007 The World Is Not Enough)1999

監督 マイケル・アプテッド  
キャスト ピアース・ブロスナン③ ジェームズ・ボンド(007)
  ソフィー・マルソー エレクトラ・キング
  ロバート・カーライル レナード
  デニス・リチャーズ クリスマス・ジョーンズ
  ロビー・コルトレーン② ズコフスキー
  マイケル・キッチン タナー
  コリン・サーモン ロビンソン
  ウルリク・トムセン ダヴィドフ(エレクトラの警備主任)
  ジョン・セル ガボール(エレクトラのボディガード)
  ゴールディ ズコフスキーの金歯の部下
  マリア・グラツィア・クチノッタ 女殺し屋
  ジュディ・デンチ③ М
  デスモンド・リュウェリン⑰ Q
  サマンサ・ボンド③ マネーペニー
  ジョン・クリーズ R?
  セレナ・スコット・トーマス モリー(女医)
  森川 美穂 カジノ客

Мの旧友でもある石油王キング卿が暗殺された!

身代金目的で誘拐された過去を持つ娘エレクトラが会社を継いで、石油パイプラインの建設を進めるが、誘拐事件の犯人だったテロリストのレナードが再びエレクトラを狙う!

Мが護衛のため派遣したのは、最高のエージェント、007

 

シリーズ第19作目!

ピアース・ブロスナン版の第3弾

20世紀最後の007作。

 

 

ブロスナン版の前二作品と同じようなド派手なエンタメ・アクション路線を期待してましたが、少しシリアスなドラマを主体にした作風に変えてきました。

 

ボートやスキーといった、007シリーズ伝統の題材でダイナミックでスリリングなアクションも見られますが、ボンドとエレクトラの駆け引き的なドラマが主体の作品。

本部の自室にいる事の多いМもストーリーに大きく関わり、いつもなら敵に捕まるのはボンドですが、本作ではMが捕まったりしてます。

 

(ボンドガール)

ソフィー・マルソー(エレクトラ・キング役)

フランスの人気女優。当時32歳。

ボンド・ガールには比較的無名の女優が起用されることが多いですが、ソフィーはすでに世界的に人気のある女優さん。

ストーリーも彼女が演じるエレクトラとボンドの関係を中心に展開していきます。

クールな大人でありながら、あどけなさを醸すあの甘い視線がたまらない。

見つめられたら0.3秒で恋に落ちます。

 

メインのボンド・ガールが死亡する作品は他にもありますが(1969年「女王陛下の007」、2006年「カジノ・ロワイヤル)、ボンドが任務のためとはえ殺してしまうのはこの作品だけ。

悪女とはいえ、丸腰の美女相手にあんなにストレートに射殺してしまうのは

衝撃的。

これまでのピアース・ブロスナン版のボンドはユーモアや茶目っ気たっぷりの女たらしで、ロジャー・ムーア版に近いかなと思っていただけに、この冷徹な決断は結構ショック

 

デニス・リチャーズ(クリスマス・ジョーンズ役)

アメリカ人。当時28歳。

ソフィ―・マルソーと同じく当時すでに注目を浴びていた女優さん。

1997年「スターシップ・トゥルーパーズ」、1998年「ワイルド・シングス」で成功し、セックス・シンボル的なイメージを持たれてました。

 

小顔に大きな目と唇のブロンド美女。

タンクトップにホットパンツのピティピティボディ

あんな核物理学者がいるかっ!」というもっともなツッコミの声が多数あがったそうですが、それに対してリチャーズは「ボンド・ガールの私が本当に科学者のように見えたら、ボンドファンは失望しただろう。」というもっともな意見で返したそうな。

ピティピティボディ、大好きです

 

 (さようならQ)

シリーズ計17作。歴代最多出演を誇るQ役デズモンド・リュウェリンが本作で引退となりました。(当時85歳)

後任のQには、劇中でRと揶揄されていたジョン・クリーズが起用され、次作「ダイ・アナザー・デイ」でQとして登場します。

 

リュウェリンは本作公開直後に交通事故のため亡くなり、本作が遺作となりました。

 

(見どころ)

オープニングのボート・チェイス・アクション

ボンド役がブロスナンになってからは、テムズ川沿いにある実際のMI6本部の外観映像が使われるようになっていましたが、本作ではテムズ川でロケを敢行してます。

世界を飛び回る諜報員のボンドですが、お膝元であるロンドンで本格的なアクションを見せることは珍しい。

MI6本部、国会議事堂、ミレニアム・ドームなどの川沿いをボートで爆走。

ロンドン市街を通る交通量の多い川で、潮の満ち引きによる水位差も大きく、何百という関係各所に許可・調整の上での撮影は大変だったよう。

 

回転したり、陸を爆走したり、魚雷ぶっ放したり、007らしいボート・アクションを堪能できます。

水中に潜るシーンで、ボンドがネクタイを直すシーンが粋で好き。

(「ゴールデンアイ」では戦車で市街地爆走中にも直してた。)

 

●スキー・アクション

敵の空飛ぶスノーモービルが面白かったです。

崖から突き落として勝負あり!と思った次の瞬間、再びグライダーを展開して飛んで返り咲いてきた所が面白かったです。

 

(好きなところ)

●タイプの違う2人のボンド・ガール

タイプは異なれど、どっちも魅惑度マックス。

 

主題歌

THE WORLD IS NOY ENOUGH

(ガーベッジ 歌:シャーリー・マンソン)

メイン・ボンドガール役 ソフィ・マルソー(仏) 死亡
ボンド、ジェームズ・ボンド 言う  
ウォッカマティーニ、シェイク

飲む

 
Qからの装備品

ボンド・ボート(Qの釣り船?)

スケスケ眼鏡

シェルター機能付きジャケット

ワイヤーフック付きオメガ シーマスター腕時計

BMW Z8 等々

 

★★★PICK UP ENGLISH!★★★

シーン①(狂人レナード)

 

M

I sent 009 to kill Renard. He put a bullet in his head.

That bullet is still there.

(009にレナード暗殺を命じたわ。頭に銃弾を撃ち込み、弾はまだ頭の中にあるの。)

 

ボンド

How did he survive?(それでも生きている?)

 

モリー

The doctor who saved Renard couldn't get the bullet out, so Renard killed him.

It's moving through the medulla oblongata, killing off his senses.

Touch, smell. He feels no pain.

He can push himself harder, longer than any normal man.

The bullet will kill him but he'll grow stronger every day until the day he dies.

(銃弾を摘出できなかった医者は彼に殺されたわ。弾は今も延髄を移動しながらレナードの感覚を奪っている。触覚、嗅覚を失い痛みを感じない。それにより常人以上にタフに。いずれは死ぬけど、それまでは強くなり続ける。)

 

 

シーン②(タイトルにちなんだ会話)

 

エレクトラ

I could've given you the world.(世界だってあげられたのに。)

 

ボンド

The world is not enough. (世界でも足りないよ。)

 

エレクトラ

Foolish sentiment.(バカなことを。)

 

ボンド

Family motto.(家訓でね。)

 

※1969年「女王陛下の007」でこの事に触れたシーンがあります。

冗談ではなく、ホントにこれがボンド家の家訓。

 

      シリーズ作品    
1 1962年 ドクター・ノオ ショーン・コネリー
2 1963年 ロシアより愛をこめて C ショーン・コネリー
3 1964年 ゴールドフィンガー ショーン・コネリー
4 1965年 サンダーボール作戦 C ショーン・コネリー
5 1967年 007は二度死ぬ ショーン・コネリー
6 1969年 女王陛下の007 B ジョージ・レーゼンビー
7 1971年 ダイヤモンドは永遠に A  ショーン・コネリー
8 1973年 死ぬのは奴らだ B ロジャー・ムーア
9 1974年 黄金銃を持つ男 C ロジャー・ムーア
10 1977年 私を愛したスパイ ロジャー・ムーア
11 1979年 ムーンレイカー B  ロジャー・ムーア
12 1981年 ユア・アイズ・オンリー ロジャー・ムーア
13 1983年 オクトパシー ロジャー・ムーア
14 1985年 美しき獲物たち ロジャー・ムーア
15 1987年 リビング・デイライツ   ティモシー・ダルトン
16 1989年 消されたライセンス ティモシー・ダルトン
17 1995年 ゴールデンアイ ピアース・ブロスナン
18 1997年 トゥモロー・ネバー・ダイ   ピアース・ブロスナン
19 1999年 ワールド・イズ・ノット・イナフ ピアース・ブロスナン
20 2002年 ダイ・アナザー・デイ   ピアース・ブロスナン
21 2006年 カジノ・ロワイヤル   ダニエル・クレイグ
22 2008年 慰めの報酬   ダニエル・クレイグ
23 2012年 スカイフォール   ダニエル・クレイグ
24 2015年 スペクター   ダニエル・クレイグ
25 2021年 ノー・タイム・トゥ・ダイ   ダニエル・クレイグ