007 サンダーボール作戦 C
(007 THUNDERBALL)1965
監督 | テレンス・ヤング③ | |
キャスト | ショーン・コネリー④ | ジェームズ・ボンド(007) |
アドルフォ・チェリ | ラルゴ(No.2) | |
クローディーヌ・オージェ | ドミノ | |
ルチアナ・パルッツイ | フィオナ(No.12) | |
リク・ヴァン・ヌッター | フェリックス・ライター(CIA) | |
マルティーヌ・ベズウィック | ポーラ(現地協力者) | |
アール・キャメロン | ピンダー(現地協力者) | |
Paul Stassino | ダーヴァル少佐(NATO(偽)パイロット) | |
モリー・ピーターズ | マッサージ女子 | |
フィリップ・ロック | ヴァーガス(ラルゴの部下) | |
ガイ・ドールマン | リッペ伯爵 | |
ジョージ・プラウダ | クーツ博士(原爆の博士) | |
ロイス・マクスウェル④ | マネーペニー | |
バーナード・リー④ | M | |
デスモンド・リュウェリン③ | Q |
NATOの軍事訓練中に英空軍所属の爆撃機と、搭載されていた核ミサイルが犯罪組織スペクターに奪われる。
巨額の身代金を要求されたイギリス政府はミサイルの発見のため007をバハマのナッソーへと派遣する。
シリーズ第4弾!
シリーズ1、2作目を監督したテレンス・ヤングが帰ってきました。
本作含め計3作品、007初期作品の監督を務めシリーズを成功させた立役者。
(プレタイトル・シークエンス)
フランスで女装したスペクター一味をやっつけた後、脱出する際にジェットスーツを着て飛んでます。
このジェットスーツは軍事用に開発された本物で、訓練された人がスタントマンとして実際に飛んでます。
その時代の最先端の技術や、それにSF要素をプラスした兵器が出てくるのもこのシリーズの魅力の一つですが、60年以上前にこんなものがすでにあったとは。
(オープニング)
泳ぐ女性、それを追う水中銃を持ったダイバーのシルエット。
(ロケーション)
プレタイトル・シークエンスはフランス。あとはほとんどバハマ。
(水中戦!)
水中でのアクション・シーンをウリにした作品。
水中撮影は地上に比べ難易度も予算も格段に上がります。
900万ドルという巨額の製作費がつぎ込まれています。
終盤、大人数が入り乱れる水中大乱闘は今でも見応え十分。
完全実写でこんなのよく撮ったなと思います。
(ボンドガール:クローディーヌ・オージェ)
フランス人。当時24歳。ミス・ワールドのフランス代表。
(スペクターNo.2 ラルゴ役、アドルフォ・チェリ)
イタリア人俳優。
ロケーションだけなく、演者の国際色が豊かなのも007シリーズの魅力。
そのため英語が苦手な演者も多く、話せたとしても訛りがあったりすると、ことごとく声が吹き替えられているシリーズでもあります。
アドルフォ・チェリも英語は話せたそうですが、吹き替えられてます。
(見どころ&好きなところ)
●終盤の水中大乱闘
●分離合体式のクルーザー
驚いたし、愉快で楽しいです。実際に作られてます。
●ボンドとボンドガールが飛行機に引っ張られて飛んでいくラスト
楽しげ~
(いろいろあった作品)
●本作が007映画化1作目の予定だった
本作「サンダーボール作戦」は007の映画化の話が持ち上がった際に、原作者イアン・フレミングと脚本家ケヴィン・マクローリー、ジャック・ウィッテンガムの共同で書かれた映画用のオリジナル脚本でしたが、それをフレミングが勝手に小説化(ノベライズ)して自身の作品として出版したため、マクローリーに訴えられてしまい映画化がとん挫していた作品。
●スペクターやブロフェルドの権利が複雑化
訴訟によりフレミングにはスペクターやブロフェルドの小説続編の権利。
またマクローリーを共同著者としてクレジットさせる事、さらにマクローリーにスペクターやブロフェルドの映画化権を与えることで1963年に和解し、本作公開にいたりました。
(映画化権を得たマクローリーはすぐに自身で007映画を作ろうとしますが、本作にも制作としてクレジットする代わりに10年間は映画を作らないということで落ち着きます。)
●リメイクされた
10年後、さっそく映画化に動き出したマクローリー。
しかし阻止しようとするUAやイーオン・プロ。
すったもんだがあった後、1983年マクローリーが製作総指揮を務めて本作をリメイクした作品「ネバーセイ・ネバーアゲイン」がとうとう公開。
非イオン系の007作品2つの内の1つになります。
(もう1つは1967年「007 カジノロワイヤル」)
すでにボンド役を降板していたショーン・コネリーが再びボンド役で主演を務め話題になりました。
主題歌 |
サンダーボール(op) 歌:トム・ジョーンズ |
M |
メイン・ボンドガール役 | クローディーヌ・オージェ(仏) | 生存 |
ボンド、ジェームズ・ボンド | 言わない | |
ウォッカマティーニ、シェイク | 飲まない | |
Qからの装備品 |
ガイガーカウンター、水中カメラ 飲み込み式発信機、小型ボンベ等 |
★★★PICK UP LINES★★★
スペクターの女と寝たボンド
フィオナ
When did you find out?(いつ私のことを?)
ボンド
You're wearing the same ring as Largo.
(ラルゴと同じ指輪を着けている。)
フィオナ
It's a ring I like to wear.(お気に入りなの。)
ボンド
Vanity has its dangers.(油断は禁物だよ。)
フィオナ
Vanity, Mr. Bond? Somthing you know so much about.
(油断? それはあなたの方こそ。)
(知っていながら溺れたの?)
ボンド
Don't flatter yourself.
What I did this evening was for king and country.
You don't think it gave me any pleasure, do you?
(うぬぼれるなよ。君としたことは国のための仕事にすぎない。楽しくも、なんともなかったよ。)
(うぬぼれるな。祖国のためにしたことさ。勤労奉仕に過ぎない。)
フィオナ
But of course. I forgot your ego, Mr. Bond.
James Bond, who only has to make love to a woman and she starts to hear heavenly choirs singing.
She repents and immediately returns to the side of right and virtue.
But not this one.
What a blow it must have been. You, having a failure.
(そうね、あなたの傲慢さを忘れていたわ。ジェームズ・ボンド。
ひとたびあなたに抱かれた女は天国の喜びを味わい、たちまち正義と美徳に目覚め改心するって?でも私は違う。あら、ショックだったかしら。あなたは無力よ。)
(神通力も失せたわね。ボンドに抱かれた女は天国の歓喜を味わって改心して正義に目覚めるそうだけど、私は違う。あなたのテクニックなんてまるで子供だまし。)
ボンド
Well, you can't win them all.
(ま、例外もあるさ。)
※青字はBlu-rayの字幕または吹き替え。
「関係を持った」事に重点を置いた字幕や吹き替え訳が楽しかったです。
シリーズ作品 | ||||
1 | 1962年 | ドクター・ノオ | B | ショーン・コネリー |
2 | 1963年 | ロシアより愛をこめて | C | ショーン・コネリー |
3 | 1964年 | ゴールドフィンガー | D | ショーン・コネリー |
4 | 1965年 | サンダーボール作戦 | C | ショーン・コネリー |
5 | 1967年 | 007は二度死ぬ | B | ショーン・コネリー |
6 | 1969年 | 女王陛下の007 | B | ジョージ・レーゼンビー |
7 | 1971年 | ダイヤモンドは永遠に | A | ショーン・コネリー |
8 | 1973年 | 死ぬのは奴らだ | B | ロジャー・ムーア |
9 | 1974年 | 黄金銃を持つ男 | C | ロジャー・ムーア |
10 | 1977年 | 私を愛したスパイ | A | ロジャー・ムーア |
11 | 1979年 | ムーンレイカー | B | ロジャー・ムーア |
12 | 1981年 | ユア・アイズ・オンリー | B | ロジャー・ムーア |
13 | 1983年 | オクトパシー | D | ロジャー・ムーア |
14 | 1985年 | 美しき獲物たち | C | ロジャー・ムーア |
15 | 1987年 | リビング・デイライツ | C | ティモシー・ダルトン |
16 | 1989年 | 消されたライセンス | B | ティモシー・ダルトン |
17 | 1995年 | ゴールデンアイ | B | ピアース・ブロスナン |
18 | 1997年 | トゥモロー・ネバー・ダイ | A | ピアース・ブロスナン |
19 | 1999年 | ワールド・イズ・ノット・イナフ | B | ピアース・ブロスナン |
20 | 2002年 | ダイ・アナザー・デイ | B | ピアース・ブロスナン |
21 | 2006年 | カジノ・ロワイヤル | A | ダニエル・クレイグ |
22 | 2008年 | 慰めの報酬 | C | ダニエル・クレイグ |
23 | 2012年 | スカイフォール | B | ダニエル・クレイグ |
24 | 2015年 | スペクター | B | ダニエル・クレイグ |
25 | 2021年 | ノー・タイム・トゥ・ダイ | B | ダニエル・クレイグ |