マーベル･コミック原作のヒーローによるクロスオーバー作品群「マーベル･シネマティック･ユニバース(MCU)」の16作目。

 

2016年「シビル･ウォー  キャプテン・アメリカ」で先行登場したMCU版スパイダーマンの第1作目。

 

 

トニー･スターク(ｱｲｱﾝﾏﾝ)に見いだされハイテク･スパイダーマン･スーツを受け取ったピーター(ﾄﾑ･ﾎﾗﾝﾄﾞ)。

2012年「アベンジャーズ」で地球に侵攻してきた異星人(チタウリ軍)たちの残骸から破壊兵器を製造密売する組織のボス、ヴァルチャーと対峙する！

 

（MCU版ピーター・パーカー）

親友や好きな女の子たちとの学園生活と、ヒーローとしての活動。

どっちもあくせく頑張ろうとするピーターをトム･ホランドが好演。

ややコミカルさ強めのキャラで、トビー･マグワイア版に似てる感じ。

 

蜘蛛に噛まれて超人になったり、ベン叔父さんとの死別であったり、これまでのスパイダーマン作品で描かれていたスパイダーマン誕生に関係するエピソードは割愛されてます。またメイ叔母さんがお婆ちゃんではなくセクシーホットなおばちゃんになってます。

 

（MCU版スパイダーマン）

アイアンマンばりの多機能スーツがカッコイイ！

しかし、本作ではピーターがスーツに頼ることなく真のヒーローへと成長していく様を描いているので、ヴァルチャーとの最終戦では使われる事がなく活躍は限定的。

また本編最後にさらなるハイテク･スーツ、アイアン･スパイダーが登場しましが、その活躍は2018年「アベンジャーズ  インフィニティ･フォー」にて。

 

スパイダーマン･スーツのAIカレンの音声を演じるジェニファー･コネリーは、アイアンマンのAIジャービスやヴィジョンを演じるポール･ベタニーの奥様です。

 

（ヴィラン）

●ヴァルチャー（トゥームス）

本作のメイン･ヴィラン。英語でハゲタカのこと。

ヘルメット＆ライダースーツに羽根を付けただけのシンプルなデザイン。

ファルコンと同じくアイアンマンの劣化版のような感じもしますが、マターフェイズ(物質透過)や真空密封シールといった独自の機能も持ってます。

 

若きスパイダーマンの対戦相手としてはちょっと歳いってる感のあるヴィランですが、演じたマイケル・キートンの起用自体がギャグ的になってます。

キートンは1989年と1992年にDCヒーローの「バットマン」を演じてます。さらに2014年には「バードマン」という鳥を模したヒーローを演じた俳優の役を演じ、そして本作のヴァルチャー。空飛ぶシリーズですね。

最後にはピーターの事を認めた様子のヴァルチャー。

また出てくるかな？

 

（友人、恋人、家族）

 ●ネッド

ピーターの親友であり、スパイダーマンの補佐役、イスの男(Guy in the chair)。　太っちょ。ギークな感じ。

 

●リズ

原作コミックでもピーターの彼女として登場しているキャラ。

本作のリズとは結ばれる事はありませんでしたが、演じたローラ･ハリアーかわいかったなー。

スパイダーマンの彼女としてメジャーなのはＭＪやグウェンですが、最後に意外な形でＭＪが登場しました。

 

●メイおばさん

セクシーでイケイケなピーターのおばさん。

ピーターの事を愛し、心配している。ピーターもメイには心配をけけまいとしているが、本編の最後で、最も秘密にしたかった彼女に、バレばれちゃいます！　

 

（ホームカミング）

homecoming は「帰郷、里帰り」の意ですが、アメリカの高校で卒業生を招いて開くパーティーやスポーツ大会などのイベントの名称としても使われてます。

似たようなイベントではプロムの方がメジャーでしょうか。

プロムは学年末に開かれるダンスパーティー。プロムナードの略です。

映画などでは「誰をパートナーにするのか」という男女のドキドキイベントとして定番です。

 

（スパイダーマンのホーム）

スパイダーマン(ピーター)はチャキチャキのニューヨーカー。

Your Friendly Neighborhood Spider-Man.

（あなたの親愛なる隣人スパイダーマン）というキャッチフレーズの通り、本作含めこれまでのスパイダーマン映画の戦いの舞台はほとんどがＮＹ。

次作2019年「 FAR FROM HOME 」ではＮＹを飛び出します。

 

（製作）

これまでのMCU作はマーベル･スタジオ単独で製作していましたが、本作は以前のスパイダーマンシリーズ同様にコロンビアとの共同製作になっています。

またマーベルの親会社であるディズニーが配給を行う事が多かったですが、本作はコロンビアの親会社のソニー･ピクチャーズの配給となってます。

 

（MCUリンク）

●アイアンマン（トニー・スターク）

ピーターの憧れ。ピーター（スパイダーマン）を見い出しスーツを与えた事から、彼に対して強い責任感を持ってます。

父親のような、師匠のような、兄貴分のような感じ。結果、トニーも精神的に成長して大人になった気がします。

 

●ハッピー

トニーの警備担当。アベンジャーズ本部の引越しで大忙し。

「アイアンマン」シリーズのレギュラー･キャラですが、MCU「スパイダーマン」シリーズでもレギュラー･キャラとなりピーターをサポートしていきます。

 

●校長とキャプテン･アメリカ

学校で使われていた教育用ビデオに登場したキャプテン･アメリカ。

教師が「キャプテンは戦犯のはずなのに・・・」と言ってます。

2016年「シビル･ウォー」でアベンジャーズを離反し、逃亡犯扱いになっているためです。

では何故、逃亡犯が登場するビデオを学校で使うのか？

ピーターの通う高校の校長を演じたケネス･チョイは、2011年「キャプテン･アメリカ  ザ･ファースト･アベンジャー」でキャプテンと共に戦ったハウリング･コマンドーズの一員モリタを演じた俳優さんで、今回演じた校長はその孫という裏設定。（校長室に祖父の写真が飾ってあります。）

祖父がキャプテンの戦友であることを誇りに思う校長は、キャプテンが逃亡犯となった後も、彼の出演するビデオを使い続けているのです。

 

（初登場のアイアンマン･スーツ）

■マーク47

「シビル･ウォー」で登場したマーク46の色違い。銀色多め。

 

（エンド･クレジット）

エンド･クレジット途中で、捕まったトゥームス（ヴァルチャー）が、フェリーでの取引相手だった男からピーターマンの正体を問われますが、はぐらかしてます。

 

エンド･クレジット最後には教育ビデオ収録中のキャプテンのオマケ映像。

 

（スタンじいさんを探せ！）

車がうるさいとアパートの窓から叫ぶじいさん。

 

（見どころ）

●ピーター成長の物語

借りモノのスパイダーマン･スーツを本当の意味で自分ものにするピーターの成長のお話になってます。

そのため、ヴァルチャーとの最終戦ではスーツなしで戦う事になり、最新スーツの活躍が見れなかったのは残念。

 

最後にアベンジャーズへの誘いを断り、基地を去る際に一瞬見せる爽やかな笑顔がステキ。

 

（好きなところ）

●スパイダーマン・スーツ

トニー･スタークが開発したという事で、単なるタイツではなくアイアンマンばりに様々な機能を搭載したハイエンドなスーツ。

アイアンマンと同じようにAIの音声ガイド付き。

特徴的なのは、デッド･プールのようにマスクの目に表情があるところ。

マスクを被った状態でも感情豊かに表現できるようになってます。