エピソードⅨ

銀河皇帝パルパティーン（ダース･シディアス）は生きていた！

大艦隊ファイナル･オーダーを使い再び銀河の支配を企む！

パルパティーンが潜むシスの巣窟エクセゴルを目指すレイたちの前に、再びマスクを被ったカイロ･レンが立ちはだかる！

続三部作(シークエル･トリロジー)の完結編。

また旧三部作、新三部作に続くスカイウォーカー家の壮大なサーガの完結編となっています。

「敵の居場所を探せ」「そのためのキーアイテムを手に入れろ」「艦隊の弱点を叩け」等々、これまでのシリーズで散々やってきた冒険アクションが毎度のごとく繰り広げられていきますが、スター･ウォーズというだけで毎回ワクワクしてしまう。

キャラや世界観に魅力が溢れるシリーズなんだと思います。

そして、「ああ、終わったんだな。」と思える完結編に仕上がってます。

（皇帝復活！）

やっぱりこのシリーズのラスボスは皇帝陛下でしたか。

スター･ウォーズのズルい所はオープニング・クロールでやや強引に状況設定できちゃう所。

EP7の時点でパルパティーンの生存説は言われてましたが、「The dead speak！

The galaxy has heard a mysterious broadcast, a threat of REVENGE in the sinister voice of the late EMPEROR PALPATINE.（死者が口を開いた！復讐を誓うかつての皇帝パルパティーンの不吉な声が銀河中に響き渡る。）」という本作のオープニング･クロールの文章で、あっさりかつ強引にパルパティーン生存を周知の事実化してきます。

ゾンビのように白目をむいての登場でしたが、レイとベンのフォースを吸収して目に再び邪悪な光が宿ります。あの邪悪でいやらしい眼光と声は何度観ても、何度聴いても最高です。

シスの構成員は、その時代時代の暗黒卿と弟子くらいなのかと思ってましたが、多数の信奉者達がいて、本作ではカルト教団的に描かれてました。

（レイ）

レイのファミリー･ネーム(姓)が明かされ彼女の素性も明らかになります。EP７の時点でそういう考察はありました。

（EP７でレイが初めてライトセーバーで戦う時に両手持ちで突きを繰り出すスタイルが同じだと）

（ベン / レン）

レンの修復されたマスクはカッコ良かったです。

赤い継跡がレンの狂気やボロボロのハートを現わしているかのよう。

「金継ぎ(きんつぎ)」という割れた陶磁器を修復する日本の伝統技法から着想を得たそうです。

最終的には祖父ベイダーと同じように改心して、同じように愛する人を救いこの世を去っていきます。

（レイとベン）

2人のフォース･チャットはさらに進化。会話だけでなくライトセーバーを交えて戦ったり、物質を転送したり、ますます便利になりました。

さらにヒーリング能力まで覚醒。諸々エキサイティングで楽しかったです。

フォースの能力拡大については、前作EP８でかなりぶっ込んだので、本作ではやりやすかったのかも。

猛る荒波の中でレイとレンが戦うシーンは、EP3で吹き上がるマグマの中で戦ったアナキン VS オビ･ワンを思い起こしました。

レイとベン、2人の関係性については、恋愛、友情、フォースに導かれし運命など、いろんな見方ができるかと思いますが、最後のキスは違うなと思いました。

「レイとベン」に限らず、「レイとフィン」「フィンとローズ」もそうですが、シリーズ通して男女のラブストリーは全て中途半端な描き方だった。

（レジェンドたち）

●ビリー･ディー･ウィリアムズがランドとして帰ってきました

チューイとミレニアム･ファルコンを駆る様は、本当に楽しそう。

●レイア役のキャリー・フィッシャーは2016年12月に急逝してしまいました。

本作では未使用の撮影映像を使っての出演となりました。

映像やストーリー的にも違和感はなかったです。

●レイ VS 皇帝の最終戦時に、多くの歴代ジェダイがレイを呼びかける声として出演しています。詳細は下の台詞紹介の部分で。

（新キャラ）

毎回、新キャラ、新ドロイド、新クリーチャーが出てくるシリーズ。

今回は姉御肌のゾーリ姉さんがわりと好きです。

Ｄ-Ｏとか、無理に毎回新しいマスコット･ドロイドを出さなくても･･･

グッズ販売とかの関係なのかな･･･

（粋な小ネタ）

これだけの大作、長期シリーズになるといろんなトリビアや小ネタがあるかと思いますが、少しだけ。

●映画音楽の神ジョン･ウィリアムズのカメオ出演。

バブ･フリックの店で登場。一瞬なのでまったく気付けませんが、彼の周りに置かれているジャンク･パーツは、彼がこれまでに作曲を手掛けた映画に関するアイテムばかり。Ｊ･Ｊ監督の粋な計らいです。

●イウォーク族のウィケット登場。

これも一瞬でしたが、モフモフかわいいイウォーク好きなので嬉しかったです。演じるのはEP6の時と同じく小人症の俳優ワーウィック･デイヴィス。今回ウィケットは息子と登場してますが、その息子を演じているのはワーウィックの息子です。

ワーウィックは他にも小型のドロイドやクリーチャー役で多くのシリーズ作に出演している、スター･ウォーズ常連俳優さんです。

●キャリー・フィッシャーの娘ビリー・ラード

EP7～9に反乱軍のコニックスとして出演しています。

本作では、「若かりし頃のルークとレイアが2人で修行する」シーンがあり、2人の顔が一瞬映ります。

ルークはマーク･ハミルの若い頃の顔を使ってますが、レイアはビリー･ラードが演じてます。

（スカイウォーカー）

EP8でルークが逝き、本作でレイアとその息子ベンが逝った事で、アナキンから連なるスカイウォーカーの血筋は絶えました。しかし、スカイウォーカーはもはや血統ではなく、正義と光のジェダイを象徴する名前となりました。

一応、さらなる続編を作る事も出来る格好にはなったのかなと。

最後にルークが育ったタトゥイーンを訪れ、半分砂に埋まった家にソリで滑り落ちていくレイ。

ＥＰ7でのレイ初登場シーンも砂漠でのソリ滑りでした。

スカイウォーカーの始まりの地であるタトゥイーンで、シリーズを代表する風景である2つの太陽を前に幕を下ろしたラストシーンはじんわりきます。