ゴッサムの市長が殺された！

殺害現場にはバットマン宛のなぞなぞ暗号メッセージ。

リドラーを名乗る連続殺人鬼の正体は！？

バットマンが自身の過去とゴッサムの闇に迫るヒーロー・ノワール！

 

（新たなバットマン・ムービー！）

数多くの作品が作られてきたDCコミックを代表するヒーロー、バットマン！

これまでの作品とは一味違った新しいタイプのヒーロー映画となりました。

 

●ヒーロー・ノワール

ヒーロー映画なのでもちろん随所に見応えのあるアクションはありますが、作品全体としては連続殺人事件の謎に迫るサスペンス調。

「ヴィランと闘うバットマン」というより、仲間の警官ゴードンらとともに殺人事件や、それにまつわる街の腐敗・汚職に迫る捜査官のような感じ。

（ちなみにDCコミックのDCは、Detective Comic(探偵コミック)の略。

その原点に返ったとマット・リーヴス監督が語っていました。）

 

作風も画面もかなり暗め

ゴッサムは夜や雨のシーンが非常に多く、主人公ブルース・ウェインの闇落ち度合いも、これまでのバットマン映画の中で一番。

バットマンとして活動する時以外はほぼ引きこもり状態。

 

「『ジョーカー』の衝撃は序章にすぎなかった」という宣伝文句でしたが、2019年「ジョーカー」の続編やスピンオフではないです。

 

ゆるぎない悪意や狂気を持つヴィランの存在。

社会から見放され冷遇された者達の怨念が「悪」のルーツ。

こうした点は「ジョーカー」や「ダークナイト」シリーズの遺伝子を受けついでいる感じはしました。

 

●ヴィラン？

ペンギン、リドラー、キャットウーマンなどお馴染みのヴィランたちが登場しますが、みんな超人的パワーを持つわけでもなく、コスプレ的全身タイツをまとうこともなく、普通の人間として登場するので、彼らをヴィランと呼ぶには抵抗が。人間の犯罪者なんですよねー。

そもそもバットマン自身も、高性能なボディスーツを着てはいるけど、中身は特殊な能力を持たない普通の人間。

人間に焦点を置いたストーリーとは相性がいいんだと思います。

 

しいて言うなら、腐敗や汚職などゴッサムの闇そのものが本作のヴィランなのかもしれません。

 

ペンギンがコリン・ファレルとは気づかなかったなー。

 

（ヒーロー2年目のバットマン と ゴッサム）

「バットマン誕生の物語はこれまでも描かれてきたのでやりたくない。」ということで「バットマンになって2年目」という設定を採用したそう。

 

●I'm vengeance

自らを復讐者と名乗り、両親を殺されたトラウマと、犯罪者への憎悪や怒りを抱えて荒ぶり＆こじらせバットマン。

ゴッサムの闇の根源を捉えて、過去を乗り越える話になってます。

 

●ゴッサム  腐敗と汚職のはびこるダーティー・タウン

ゴッサムはNYがモデルの架空の街ですが、本作のゴッサムは、暗い感じやマフィアがはびこる感じなど、シカゴっぽさも感じました。

 

（見どころ）

●謎解きでゴッサムに隠された闇に迫るサスペンス

 

●闇のルーツ

バットマン、リドラー、街の腐敗や汚職。

ゴッサムの闇の全てのルーツが繋がっていることが暴かれていく凝った脚本

 

ブルースの親が始めた慈善基金だったというのがまた皮肉ですよねー。

 

（好きなところ）

●セリーナ（キャットウーマン）役のゾーイ・クラヴィッツ可愛い

●リドラー役のポール・ダノ　狂気が似合う。

●音楽　繰り返し流れる重苦しいメロディがいい。