ミレニアム  ドラゴン・タトゥーの女 A

(Män som hatar kvinnor2009

監督 ニールス・アルデン・オプレヴ  
キャスト ミカエル・ニクヴィスト  ミカエル・ブルムクヴィスト 
  ノオミ・ラパス リスベット
  スヴェン・バーティル・タウベ ヘンリック・ヴァンゲル(依頼主)
  ペーテル・ハベル マルティン・ヴァンゲル(ハリエットの兄)
  マリカ・ラーゲルクランツ セシリア・ヴァンゲル(ハリエットのいとこ)
  ビョルン・グラナート モレル警部
  イングヴァル・ヒルドヴァル フルーデ(ヘンリックの弁護士)
  ピーター・アンダーソン ビュルマン(リスベット後見人/変態サディスト)
  イェスタ・ブレデフェルト ハラルド・ヴァンゲル(ヘンリックの兄)
  ジュリア・スポア ハリエット・ヴァンゲル(失踪)
  エヴァ・フレーリング !!!!!!
  チャード・フランク ゴッドフリード・ヴァンゲル(ハリエット父)
  ステファン・サウク ヴェンネルストレム(実業家)
  レナ・エンドレ エリカ・ベルジュ(ミレニアム編集者)
  ミカリス・コウトソグイアナキス アルマンスキー(調査会社代表)
  トーマス・ケラー プレイグ(ハッカー リスベット友人)
  アニカ・ハリン アニカ(ミカエルの妹 弁護士)
  ニナ・ノーレン リスベットの母

36年前、突然失踪した16歳の少女ハリエット。

彼女の叔父で大物実業家のヘンリック・ヴァンゲルからの依頼で失踪事件を調査する事になったジャーナリストのミカエル

ミステリアスな調査員リスベットと協力しながら捜査を進める中で、ヴァンゲル家に潜む恐るべき真相が明らかになっていく!

 

スウェーデンのサスペンス映画。

 

(原作)

原作はスウェーデンのジャーナリストだった

スティーグ・ラーソンの2005年発表の小説

「ミレニアム ・シリーズ」の1作目「ドラゴン・タトゥーの女(原題:Män som hatar kvinnor)」です。

 

3部作となっており(2「火と戯れる女」、3「眠れる女と狂卓の騎士」)、小説は母国スウェーデンのみならず、世界中でヒットしてベストセラーに。

映画化した本作も世界中でヒットし、高評価を得て、2作目、3作目も映画化されました。またこの1作目はハリウッドでリメイクもされました。

(2011年「ドラゴン・タトゥーの女」)

 

原作者のラーソンは小説が出版される前年2004年に急逝しました。

この「ミレニアム・シリーズ」が小説デビュー作だったので、処女作が遺作となりました。小説や映画が大ヒットしている様子を見る事ができなかったのは可哀想。

 

その後は、シリーズを引き継いだダヴィッド・ラーゲルクランツが続編3部作を発表してます。4作目2015年「蜘蛛の巣を払う女」、5作目2017年「復讐の炎を吐く女」、6作目2019年「死すべき女」。

4作目の「蜘蛛の巣を払う女」は2018年にハリウッドで映画化されました。

 

(原題)

スウェーデン語の原題 Män som hatar kvinnor は、「女を憎む男たち」という意味。

作中にも目を背けたくなるようなキツイ暴力描写がありますが、原題の通り「女性に対する暴力」がシリーズ通して描かれるテーマになってます。

原作者ラーソンが、女性が性的暴行を受けている現場に遭遇しながら、見て見ぬふりをしてしまった事への後悔が根底にあるようです。

 

(スウェーデン版 三部作)

2作目、3作目も撮るという前提で作られているため、主人公であるミカエルやリスベットのキャラ紹介のために割かれた時間が多め。

主役の2人が出会うまでに1時間以上かかります。

リスベットの過去に関する描写もちょこちょこあり、詳細は次作以降で明らかになっていきます。

 

1作目の本作はミステリー、サスペンス、2作目、3作目はリスベットを中心にした陰謀ドラマ、法廷ドラマという風に、作品ごとにテイストが変わっていくシリーズです。

 

シリーズ通してリスベットを演じたノオミ・ラパスは、本作の成功で注目を集め、以後ハリウッドの大作映画でも活躍していきます。

 

ミカエル役のミカエル・ニクヴィストはスウェーデンでは有名な俳優さんだそう。

 

(リメイク版)

2011年のハリウッド版「ドラゴン・タトゥーの女」は、よりエンタメ性を高めたハリウッドらしいリメイク作で、とっつきやすいかも。

 

(見どころ)

●重厚な王道サスペンス。

手掛かりを辿りながら、失踪事件の裏に隠されたおぞましき真相に一歩ずつ近づていくという手堅い作り。

150分という長尺で、重苦しい雰囲気の作品ですが、だれずに最後まで観れます。

写真に写る失踪した美少女ハリエッタの写真のアップが効果的。

”謎”への好奇心をそそられます。

 

★★★PICK UP LINES★★★

失踪事件

 

ヘンリック

「これがヴァンゲル一族。私の家族だ。 1966年9月22日の写真。

親族の株主が経営会議で一堂に会した時のものだ。狭量なくせに欲深い30人程が儲けを奪い合う。ここにいる誰かがハリエットを殺したのだ。

彼女は16歳。子供祭りの日だった。

本土でのパレードを見に行ったそうだ。地方紙の写真に写っている。

2時ごろ彼女は島に戻って来た。『話がある』と言ってきたが、私は会議で忙しかった。」

 

ミカエル

「死因は?」

 

ヘンリック

「わからん。失踪したのだよ。」

 

      シリーズ作(スウェーデン3部作)  
2009年 ミレニアム  ドラゴン・タトゥーの女
2009年 ミレニアム2  火と戯れる女
2009年 ミレニアム3  眠れる女と狂卓の騎士 A 
     
          リメイク作  
2011年 ドラゴン・タトゥーの女 A 
     
           続編  
2018年 蜘蛛の巣を払う女