ドラゴン・タトゥーの女 A

(The Girl with the Dragon Tattoo)2011

監督 デヴィッド・フィンチャー  
キャスト ダニエル・クレイグ ミカエル・ブルムクヴィスト
  ルーニー・マーラ  リスベット・サランデル
  クリストファー・プラマー ヘンリック・ヴァンゲル(依頼主) 
  ステラン・スカルスガルド  マルティン・ヴァンゲル 
  スティーブン・バーコフ フルーデ(ヘンリックの弁護士)
  ロビン・ライト エリカ(ミカエルのパートナー)
  ジョセフィン・スプランド ペニラ(ミカエルの娘) 
  ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン ビュルマン(変態の後見人)
  ジョエリー・リチャードソン アニタ
  ジェラルディン・ジェームズ セシリア(アニタの姉)
  ドナルド・サムター モレル(当時の担当警官)
  ゴラン・ヴィシュニック アルマンスキー(リスベットの雇い主)
  モア・ガーペンダル 消えた少女ハリエット 

40年前の資産家一族の少女失踪事件の謎に

失意のジャーナリストと、過去にトラウマを持つ危ない天才ハッカー女のコンビが迫る

サスペンス。

 

スウェーデン映画のリメイク作

原作はスウェーデンの作家スティーグ・ラーソンの小説「ミレニアム三部作」の一作目「ドラゴン・タトゥーの女」。

小説は世界中でベストセラーとなり、母国スウェーデンでは三作品全てが映画化され大ヒット。

 

”The Girl with the Dragon Tattoo”は英題で、スウェーデンの原題”Män som hatar kvinnor” は「女を憎む男」の意。

 

2004年に急逝したスティーグ・ラーソンからシリーズを引き継いだダヴィッド・ラーゲルクランツが続編三部作を発表してます。

4作目2015年「蜘蛛の巣を払う女」、5作目2017年「復讐の炎を吐く女」、6作目2019年「死すべき女

4作目の「蜘蛛の巣を払う女」は2018年にハリウッド映画化されました。

 

いい題材があると抜け目なくリメイクしてオリジナル以上に稼ぐハリウッド。

それでオリジナルも改めて注目されるならそれはそれでいいか。

 

(概ねオリジナル版を踏襲)

細かい変更点はあるものの、ストーリーはオリジナル作をそのまんま踏襲してます。尺もオリジナル作とほぼ同じで約2時間半。

ハリウッドが外国映画をリメイクする時は、物語の舞台や登場人物を自国アメリカに置き換えて作ることも多いですが、本作はオリジナル作のまま舞台はスウェーデン、登場人物もスウェーデン人という事で、登場人物の名前も全てオリジナル版と同じになってます。

でも演じるキャストは欧米人中心かつ全編英語なので、若干の違和感はあります。

 

(オリジナル版との違い)

●ルーニー・マーラ演じるリスベットが、ヴィジュアル的にかなり可愛くなってます。オリジナル版のノオミ・ラパスはちょっとイカツイ感じ。

●リスベットの背中に掘られたドラゴン・タトゥーのデザインが違う。

●ミカエルとリスベットの関係性がややポップな恋愛ドラマ風になっている。オリジナル版はもうちょっとシュールだった。

●謎に迫る過程が、やや簡素化されている印象を受けました。

 

個人的にはスウェーデンのオリジナル版の方が好きです。

 

(見どころ)

●濃厚なサスペンス

ミカエルとリスベットが一緒に捜査し始めて謎に迫っていくところはたまらなくスリリングですね。

ドロドロとおぞましい雰囲気が 2000年「クリムゾン・リバー」に似てる。

 

(好きなところ)

●オープニングの映像と音楽

ダニエル・クレイグ主演という事で、意識したわけじゃないだろうけど「007」ばりにダークでかっこいいい映像でした。

少し気味の悪い画ではありますが、その辺にデヴィッド・フィンチャー監督ぽさを感じます。

ツェッペリンの Immigrant Song も合ってました。

重苦しい雰囲気のオリジナル作を見たうえで、ロックなImmigrant Song をあてようという発想はスゴイなと思います。

 

★★★PICK UP LINES★★★

老人の依頼

 

ヘンリック・ヴァンゲル 

I am with the setting of accounts.

And the clock is ticking. I need your help.

Officially, assisting with my memories.

But what you'll really be doing is solving a mystery by doing what you do so well.

You will be investigating thieves, misers, bullies, the most detestable collection of people that you will ever meet.

My family.

 

ケリをつけたい件がある。時間がない。協力してほしい。

表向きには私の伝記執筆のアシスタントだ。

だが本当にやってもらうのは君の得意な謎の解明だよ。

調べるのは泥棒に守銭奴、ゴロツキども。君が今まで見たこともないような腐った奴らの集まり。そう、我が一族だよ。

 

      オリジナル・シリーズ作(スウェーデン3部作)  
2009年 ミレニアム  ドラゴン・タトゥーの女
2009年 ミレニアム2  火と戯れる女
2009年 ミレニアム3  眠れる女と狂卓の騎士  
     
          リメイク作  
2011年 ドラゴン・タトゥーの女  
     
           続編  
2018年 蜘蛛の巣を払う女