ブルーベルベット C

(Blue Velvet)1986

監督&脚本  
デヴィッド・リンチ  
キャスト  
カイル・マクマクラン ジェフリー・ボーモント 
イザベラ・ロッセリーニ ドロシー・ヴァレンズ(歌手)
デニス・ホッパー フランク・ブース
ローラ・ダーン

サンディ(女子高生) 

ジョージ・ディッカーソン ウィリアムズ刑事(サンディの父)
ディーン・ストックウェル ベン(ジェフリー友人、ゲイ)
フレッド・ピックラー ゴードン(黄色い服の警官)
プリシラ・ポインター ジェフリーの母
フランシス・ベイ ジェフリーの叔母
ブラッド・ドゥーリフ ロン毛のフランクの部下

切り落とされた人間の耳を発見した青年ジェフリー

強い好奇心から、事件への関わりが疑われる女歌手ドロシーを調べるため彼女のアパートへ侵入するジェフリーだったが・・・

 

性的倒錯という要素絡めながらアンダーグランドな世界を垣間見た青年が、好奇心に抗えずに深入りしていく様を描いたスリラー・ドラマ

 

(デヴィッド・リンチ監督の異彩再び)

「鬼才」「カルトの帝王」と謳われたリンチでしたが、1984年のSF大作「デューン 砂の惑星」で批評的にも興行的にも大失敗。

(ファイナルカットの権利がリンチになく、製作サイドにかなり編集をいじられた事が大きく影響したよう。)

本作ではファイナルカットの権利を約束させて自身の思う通りに製作。

 

暴力的な性的倒錯の描写が議論を呼びましたが、批評的にも興行的にも成功を収め、いろんな映画賞も受賞しました。

 

「お庭の風景」→「倒れたおじさんと犬」→「芝生のアップから蠢く虫のドアップ」このオープニングを観るだけで「ああ、この作品、ちょっと普通じゃないな」と思わされますね。独特なキショさ

 

(音楽)

本作のメインテーマで、作中でドロシーが歌っていた曲「Blue Velvet」。

1951年にトニー・ベネットが発表して以来、多くの歌手にカバーされ、特に

1963年のボビー・ヴィントン版が大ヒット。

リンチ監督はこの曲を聴いて、本作の構想を思いついたそう。

 

(闇の世界)

サンディに象徴される日の当たる世界(日常)から、犯罪や性的倒錯など闇に秘された世界を覗いて魅せられてしまった青年のドラマがメイン。

スリラー作としての筋立てはオーソドックスですが、いろんな要素を含んだ作品です。

 

個人的にはそれぞれ全然ジャンルは違うけど、「卒業」「タクシードライバー」「時計じかけのオレンジ」なんかを連想しました。

 

(見どころ)

倒錯プレイ

こういう狂人キャラはハマってますよねー、デニス・ホッパー。

 

ベルベットとは肌触りの良い織物のことで、プレイ中にドロシーのガウンから切り取った青い生地がブルーベルベットという事になります。

吸引しているのはラッシュ系(亜硝酸エステル)の薬物。

性的興奮を高めるために吸ってます。

 

(ブルー・リボン)

作中でビールの銘柄に話題にあがってました。

ジェフリー→ハイネケン

ウィリアムズ刑事→バドワイザー

フランク→パブスト・ブルーリボン

 

バドとハイネケンなら、ハイネケンかな。

ブルーリボンは飲んだことない。

 

★★★PICK UP LINES★★★

(シーン①)別世界

ジェフリー

 

I'm seeing something that was always hidden.

I'm involved in a mystery.

I'm in the middle of a mystry and it's all secret.

 

隠されていた世界を見ているんだ。謎の中にいる。

謎と秘密の真っただ中に。

 

 

(シーン②)狂人フランク

Let's fuck!  I'll fuck anything that moves! Hahahahaha!

ファックしよーぜ!動くものなら、なんとだってしてやる!