ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド B
(Once Upon a Time in... Hollywood)2019
監督 |
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クエンティン・タランティーノ |
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キャスト | 役 |
レオナルド・ディカプリオ | リック・ダルトン(うらぶれ役者) |
ブラッド・ピット | クリフ・ブース(リックのスタントマン) |
マーゴット・ロビー | シャロン・テート(女優 ポランスキーの妻) |
ラファエル・ザビエルチャ | ロマン・ポランスキー (新進気鋭の映画監督) |
マーガレット・クアリー | プッシーキャット(ヒッピー クリフを気に入る) |
アル・パチーノ | マーヴィン・シュワーズ(映画P リックをマカロニ・ウェスタンにスカウト) |
ニコラス・ハモンド | サム・ワナメイカー(「対決ランサー牧場」監督) |
カート・ラッセル | ランディ(スタント・コーディネーター) |
ゾーイ・ベル | ジャネット(ランディの妻) |
マイク・モー | ブルース・リー |
ティモシー・オリファント | ジェームズ・ステイシー(「対決ランサー牧場」主演) |
ジュリア・バターズ | 「対決ランサー牧場」子役少女 |
スクート・マクネイリー | 「対決ランサー牧場」請負人ボブ・ギルバート役 |
ルーク・ペリー | ウェイン・マウンダー「対決ランサー牧場」スコット・ランサー役 |
デイモン・ヘリマン | チャールズ・マンソン(ポランスキー邸を訪ねる) |
オースティン・バトラー | テックス(襲撃犯) |
ダコタ・ファニング | スクィーキー(ヒッピー・ガール ジョージの世話役) |
マディセン・ベイティ | ケイティ(襲撃犯) |
マイキー・マディソン | セイディ(襲撃犯 黒髪) |
ビクトリア・ペドレッティ | 襲撃をチキッたヒッピー・ガール |
ジェームズ・ランベリー・ヘーベルト | クレム(クリフに殴られたヒッピー) |
レナ・ダナム | ジプシー(ヒッピー・ガール) |
シドニー・スウィニー | スネーク(ヒッピー・ガール 牧場でクリフを見張る) |
ブルース・ダーン | ジョージ・スパーン(スパーン映画牧場所有者) |
ダミアン・ルイス | スティーブ・マックイーン(映画スター) |
ドリーマ・ウォーカー | コニー・スティーブンス(女優) |
エミール・ハーシュ | ジェイ・セブリング(シャロンの元彼 ヘアスタイリスト) |
レベッカ・リットンハウス | ミシェル・フィリップス(歌手 ママス&パパスのメンバー) |
レイチェル・レッドリーフ | キャス・エリオット(歌手 ママス&パパスのメンバー) |
ルーマー・ウィリス | ジョアンナ・ペティット(事件当日昼にシャロン宅を訪れる) |
コスタ・ローニン | ヴォイテク・フライコウスキー(事件当夜シャロン宅を訪れる) |
サマンサ・ロビンソン | アビゲイル・フォルジャー(事件当夜シャロン宅を訪れる) |
レベッカ・ゲイハート | クリフの妻(故人) |
ロレンツァ・イッツオ | フランチェスカ(リックのイタリア人の新妻 ) |
マイケル・マドセン | 「賞金稼ぎの掟」出演者 |
クルー・ギャラガー | シャロンが訪れた書店店主 |
スペンサー・ギャレット | アレン・キンケイド(リックとクリフにインタビューするキャスター) |
犬(ピットブル) | ブランディ |
青字は実在人物(と同名) |
1969年。
昔懐かし、在りし日のハリウッド。
西部劇TVドラマで活躍するもキャリアの落ち目にあえぐ俳優リック(レオナルドド・ディカプリオ)と、そのスタントマンのクリフ。(ブラッド・ピット)
2人を通して当時のハリウッドの世相、カルチャー、個性的な人物たちをタランティーノ風バイオレンスを効かせて描いた郷愁的コメディ映画。
監督&脚本&製作のクエンティン・タランティーノは1963年生まれ。
本作で描いた1969年時には9歳。
生まれはテネシー州ですが、1971年(11歳)にロスへ引っ越して一番多感な時期を過ごしていたので、当時のロスやハリウッドが放つ空気感は染みついているのでしょう。
(とうとう、ついに! ブラピとレオ様!)
ブラッド・ピット!(1963年生まれ タランティーノ監督と同い年)
レオナルド・ディカプリオ!(1974年生まれ)
年の差は10以上ありますが、ともに90年代後半から注目を集め、今日まで第一線で活躍してきたハリウッド・スター。
日本での知名度も抜群の2人がタランティーノ作品で初共演となりました。
(ブラピは2009年「イングロリアス・バスターズ」で主演して以来のタランティーノ作品)
(受賞)
ゴールデングローブ作品賞、脚本賞、助演男優賞(ブラット・ピット)受賞。
ブラット・ピットはアカデミー賞でも助演男優賞を受賞しました。
ブラピは製作者として作品賞は受賞してました(2013年「それでも夜は明ける」)が、演技での受賞は初。
(タランティーノ・カラー)
クリフ(ブラピ)がヒッピーたちの根城であるスパーン映画牧場を訪れるシーンなど、緊迫感のあるシーンも時折ありますが、それ以外はタランティーノらしいクセのあるキャラたちが織り成すどーでもよさげなヨタ話が大半。
主人公リック(ディカプリオ)に関する話は良い意味で意味のない感じ。
意味ではなく、当時のハリウッドの人間模様を面白おかしく楽しむ作品。
セットや小道具の再現度はそうとうこだわってる感じ。
(シャロン・テート殺害事件)
1969年8月9日。
チャールズ・マンソン率いるヒッピー達の一部が、ポランスキー邸を襲撃。
妊娠中の妻シャロン(享年26歳)や一緒にいた友人3人が殺された事件。
マンソンはザ・ビーチ・ボーイズのデニス・ウィルソンと交流があり、さらに自身もミュージシャンとしてデビューを目指してました。
音楽プロデューサーのテリー・メルチャーがマンソンをデビューさせる予定でしたが、結局その話は流れてしまい、テリーに恨みをいだいていました。
事件現場の家にポランスキー夫妻の前に住んでいたのがテリーでした。
(パラレルワールド?)
ロマン・ポランスキー監督や、その妻シャロン。
他にも実在の人物、TVドラマ、映画が多数登場します。
(主人公の2人は架空のキャラ)
ポランスキーとシャロンが登場した時点で「ヤベー。あの凄惨な事件も再現するのかな?バイオレンス好きなタランティーノならやりかねないな。怖いなー。」と思っていましたが、襲撃事件は隣に住むリックの家で発生。
事実とは異なる展開。
何事もなかったポランスキー邸をリックが訪ねていく平和であったかい最後はタランティーノ作ではレアな感じですが、とっても良かったです。
(見どころ)
●当時のハリウッドの空気
当時の俳優やTV、映画をどれだけ知ってるか。
もっと言うと、知識として知っているだけではなく、どれだけリアルタイムで体験してきたかで楽しめる度合いが変わると思います。
日本人では味わいつくすのは難しい。アメリカ人でも若い世代は難しいかも
(好きなところ)
●ブルース・リー
どの人物も誇張気味で描かれていると思いますが、ブルースの小生意気で、自信家な感じは面白かったです。
作中では口先だけみたいな描かれ方だったのはちょっと残念。
マジツエ―から。
クリフ(ブラピ)とはかなり体格差ありますが、もっと強かったはず!
●リック・ダルトン邸の攻防
クリフとブランディ(ワンコ)は襲撃者たちをメッタメタのボッコボコに。
リックは火炎放射器をぶっ放す。
襲撃シーンは終始大笑いしてました。
とりあえずリック・ダルトン主演「マクラスキー 14の拳」をめちゃくちゃ観たくなりました笑
●温かなラスト
悲惨な最期を迎えるはずだったシャロンは無事で、襲撃事件がきっかけで主人公リックとシャロンの親交が始まる良い終わり方。
★★★PICK UP LINES★★★
リックとクリフ
リック
Good friend, Cliff.(お前は良い友達だ。)
クリフ
I try.(努力してる。)
~~~本作で名前が出た人物や作品(一部)~~~
●「ディック・ヴァン・ダイク・ショー」1961~66年。
「メリー・ポピンズ」や「チキ・チキ・バン・バン」で有名なディック・ヴァン・ダイクのCBSのシチュエーション・コメディ・ドラマ
●「対決ランサー牧場」
1968~70年。CBSのTV西部劇ドラマ。作中ではリックが悪役として出演。
●「ターザン」ロン・エリー主演。1966~69年TVドラマ
●「巨人の惑星」1968~70年。特撮SFTVドラマ
●「グリーン・ホーネット」1966~67年。アクションTVドラマ
ブルース・リーが主人公の相棒「カトー」役で出演。
作中でクリフ(ブラピ)に「カトー」と呼ばれたのはこのため。
●「FBI」1965~74年。TVドラマ。作中ではリックが悪役で出演。
リック宅で、リックとクリフがTVで鑑賞していた。
●エドモンド・オブライエン
アメリカの俳優。リックに持ち家を持つべきと言ったらしい。
●ロバート・コンラッド
1965~69年放送の「0088 ワイルド・ウェスト」で有名になった役者。
●「0011 ナポレオン・ソロ(The Man from U.N.C.L.E.)」
1964~68年放送のスパイドラマ。
●「0022 アンクルの女(The Girl from U.N.C.L.E.)」
1966~67年放送のスパイドラマ。
●「マニックス」1967~75年。アクションTVドラマ
●「バットマン」1966~68年のTVシリーズ
●オーディ・マーフィー アメリカの軍人、俳優
●「ローズマリーの赤ちゃん」1968年公開のポランスキーの監督作。
●カシアス・クレイ
ボクサー。改名前のモハメド・アリのこと。ブルース・リーが尊敬。
●ソニー・リストン アフリカ系ボクサー
●ジョー・ルイス アフリカ系ボクサー
●「テス」
作中でシャロンがポランスキーのために買っていた小説。
ポランスキーが監督して映画化。1969年に公開される。
●「サイレンサー第4弾 破壊舞台」
1968年公開のアクション映画。シャロン・テートが出演。
作中ではシャロン自身が映画館で鑑賞していた。
ブルース・リーが武術指導をしていた。
●「哀愁の花びら」1967年公開の映画。シャロン・テートが出演。
●ジム・モリソン ドアーズのボーカル
●「大脱走」
1963年の映画。ジョン・スタージェス監督。
リックが主演の候補になっていたらしい。
●ジョージ・ペパード、ジョージ・マハリス、ジョージ・チャキリス
3人とも、リックと同じく「大脱走」の主演候補だったらしい。
●パティ・デューク 女優。「哀愁の花びら」でシャロンと共演。
●セルジオ・コルビッチ
伊のマカロニ・ウェスタン監督。
作中ではリックが彼の監督作「ネブラスカ・ジム」(架空作)に主演。
●ジョルジョ・フェローニ(カルビン・J・パジェット)
伊の映画監督。
作中ではリックが彼の監督作「素早く殺せリンゴ」(架空作) に主演。共演はジョゼフ・コットン(アメリカの俳優)。
●ホアキン・R・マーチェント
マカロニ・ウェスタンの監督。
作中ではリックが彼の監督作「赤い血 赤い襲撃」(架空作)に主演。
共演じゃテリー・サヴァラス(アメリカの俳優)
●アントニオ・マルゲリーティ監督
イタリアの監督。
作中ではリックが彼の監督作「ダイノマイト作戦」(架空作)に主演。
●「アイ・ラブ・ルーシー」
1951~57年。シチュエーション・コメディTVドラマ。
他にもBGMや、作中に移る広告ポスターなどにもいろんな人や作品が登場してます。