ローズマリーの赤ちゃん B
(Rosemary's Baby)1968
監督 | ロマン・ポランスキー | |
キャスト | ミア・ファロー | ローズマリー・ウッドハウス |
ジョン・カサヴェテス | ガイ・ウッドハウス | |
ルース・ゴードン | ミニー・カスタベット | |
シドニー・ブラックマー | ローマン・カスタベット | |
モーリス・エヴァンス |
エドワード・ハッチ(ローズマリーの友人) |
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ラルフ・ベラミー | Dr.エイブラハム・サパスティン | |
チャールズ・グローディン | Dr.ヒル | |
パッツィ・ケリー | ローラ・ルイズ(ミニーの友人) | |
エリシャ・クック・Jr | 管理人 | |
ヴィイクトリア・ヴェトリ | テリー(カスタベット家の養女) |
ニューヨークの古いマンションに引っ越してきた妻のローズマリーと夫ガイ。
そのマンションでは、かつて悪魔崇拝者達による凄惨な事件が起こっており、ローズマリーは、妖しげな儀式の中で 悪魔と交わる夢を見る。
程なくして、ローズマリーは念願だった赤ちゃんを身ごもるが、隣人のお節介焼きな老夫婦カスタベット夫妻の干渉過多はエスカレートする一方。
さらに夫のガイまでもカスタベット夫妻に同調するようになる。
周囲への苛立ちや不信感を募らせるローズマリーは自分や赤ちゃんが悪魔崇拝者達に狙われているのではと疑い始める・・・
古典ホラーの傑作の一つです。
おどろおどろしいシーンは、ローズマリーの見る邪悪な儀式の悪夢のシーンくらいで、あとはドラマで怖さ演出してます。
「悪魔」や「神」といったワードが出てくるので、ジャンル的にはオカルト・ホラーに分類されるかもしれませんが、オカルトの狂気ではなく、主人公ローズマリーが疑心暗鬼に陥り追い詰められていく様で恐怖を感じさせるドラマになってます。
ポーランド人のロマン・ポランスキー監督(当時34歳)のハリウッド・デビュー作となります。
主演のミア・ファロー(当時23歳)はすでにテレビドラマで人気を博していましたが、本作で映画初主演。演技も高く評価され映画女優としての地位を確かなものとします。
お節介な老婦人ミニーを演じたルース・ゴードンがアカデミー助演女優賞を受賞しました。
製作はB級ホラー、ギミック・ホラーの帝王と呼ばれたウィリアム・キャッスル。
(ダコタ・ハウス)
撮影で使われたニューヨーク マンハッタンにある高級マンション。
ジョン・レノン、オノ・ヨーコ夫妻が住んでいた事でも有名。
1884年竣工なので、撮影時には築80年。歴史を感じさせる佇まいが本作の雰囲気にフィットしてると思います。
作中では、玄関で悪魔崇拝者が殺されたり、自殺者が出たりというエピソードが描かれてますが、1980年に玄関前でジョン・レノンが殺害されます。
(ポランスキー監督の悲劇)
少年時代にはナチス・ドイツの迫害を受け、1977年には監督として成功したアメリカで少女への淫行疑惑がかかり国外脱出等、波乱万丈な人生を歩んできた監督。
本作が公開された1968年には女優のシャロン・テートと結婚。
しかし翌69年、チャールズ・マンソン率いるカルト集団に自宅を襲撃され、(ポランスキー自身は不在)妊娠8か月だったシャロンが惨殺されてしまいます。映画の内容と若干被るとこもありますよね。
(見どころ)
●主演ミア・フォロー。 かわいい。
終盤、カスタベット家で赤ちゃんと対面するシーンの演技は秀逸。
●悪魔と交わる悪夢のシーン。
エロティック、異様さ、謎、いろんな感情を想起させる監督のビジュアル・センスの輝るシーン。
(好きなところ)
●音楽 哀愁漂うオープニングのララララ~ラ♬が良い感じ。
前半はほとんど無音ですが、後半は要所要所で効果的にBGMを使ってます。
★★★PICK UP LINES★★★
(シーン①)新居にて
上品な表現だけど、ストレートに求めるローズマリー
Hey, let's make love.(しよ。)
(シーン②)疑心暗鬼に陥り、狂気を帯びていくローズマリー
All of them. All of them. All in it together. All of them.
All of them witches.
Don't worry, little Andy or Jenny.
I'll kill them before I let them touch you.
みんな、みんなしてグルなんだ。みんなで一緒になって・・・
みんなして悪魔の集団だ。
でも大丈夫よベイビーちゃん。あなたに手出しされる前にやっつけてやる。