映画史に残るアクション作がまた一つ誕生しました。

「マッドマックス」シリーズ４作目。

前作1985年「マッドマックス  サンダードーム」から30年ぶりの新作。

製作＆監督＆脚本はシリーズの生みの親で、前作同様ジョージ・ミラー。

 

邦題「マッドマックス  怒りのデス・ロード」の通り、マッドな世界で、マッドな奴らが、マッドなメカにまたがって、マッドなバトルを繰り広げるデス・ロード！　

バイオレンス･メタル･アクション！！

 

「マッドマックス２」と「マッドマックス サンダードーム」で作られた世界観を進化、深化。アクションもスーパーパワーアップ！！

まさに「完成された世界観」を持たせた作品に仕上がってます。

 

キャラクター、車、衣装、風景等々、細部に至るまで、ミラー監督のイマジネーションの世界を見事に実写映像化した感じ。車はもちろん、その他あらゆる小道具にもドクロをあしらった意匠が施されるなど道具へのこだわりは半端ない。それ以外にも、その世界の文化や風習までも伝わってくるくらい演出にもアイデアが練られてる。ここまでやると「世界観を持っている」と言える。

ここまでやりきるのがスゴイし、その努力やチャレンジ精神もスゴイ。

 

ミラー監督は世界各地の様々な英雄神話を研究し、それが本作のテーマになっているそうですが、ドラマ性よりも、世界観を含め視覚的に楽しめればそれだけでも十分満足な作品です。

 

（見どころ）

●全てのシーン。　全部のシーン、全部のカットが画になってる。

どこをとっても、迫力があり、禍々しく、美しく、エネルギッシュ！

もちろんカー・アクションにはこだわっていて、ＣＧで修正･補修はしているものの、車がぶっ飛んだり、大爆発したりのアクションそのものは全て実写で撮影してます。

道という平面で行われるカー・アクションに、棒をしならせての空中攻撃を加え、立体的なアクションにして楽しませてくれる。

 

（好きなところ）

●イモータン・ジョー

凄まじくインパクトのある外見。

シリーズ１作目の敵トーライダー役のヒュー・キース・バーンが演じてます。御年67歳での出演。

1作目ではいかにも悪役らしいワル顔でしたが、本作ではだいぶ恰幅が良くなり、メイクとマスクで人相はわかりませんが、素顔は丸顔でやさしそうなおっちゃんです。

 

●乗り物

キャラクターと並んで本作の主人公でもあるメカたち。

ユニークでド迫力の車が多数登場。

スゴイのは全部実際に作って走らせてるところ。

 

（Ｖ８インターセプター　　主人公マックス）

シリーズ通して、マックスの相棒はＶ８インターセプター。

フォード・ファルコンをベースに、ボンネットにはスーパーチャージャー。

作中で、ウォー・ボーイズが指を交互に組んで合掌し「Ｖ８」と合唱してますが、あの手はＶ８エンジンを模したもの。

 

（ギガ・ホース　　イモータン・ジョー）

THE GIGAHORSE

キャデラック・ドゥビルを２体重ねて、アホみたにデカイタイヤをくっつけたモンスターカー。「すげー馬」という名前が付けられてますが、ジョーのジョー（顎）に付いてるマスクは馬の歯がモチーフだそう。

 

（ドーフ・ワゴン　　ミュージック・トラック）

トラックにスピーカーをしこたま乗せた重低音マックスカー♪

この車に限った事ではないですが、資源乏しきこの世界に、こんな無駄な車はない。でもイカすな～、紐でつられて狂ったように弾き鳴らすマッドな

ギタリスト♬

せっかくこんなキャラまでいるので、もうちょっとキャッチーなＢＧＭがあっても良かったかな。

ツェッペリンのイミグラント ソング とか合いそう。

 

（ウォー・リグ　　マックス&フュリオサ&ワイブス）

The War Rig　日本語訳ではウォー・タンク。

物語のメインとなるタンクトレーラー。

撮影のため同じものを３台も作ったそう。