ブラック・フォン B

(The Black Phone) 2022

監督  
スコット・デリクソン  
キャスト  
メイソン・テムズ フィニー(兄)
マデリーン・マックグロウ グウェン(妹) 
イーサン・ホーク グラバー(子供さらい) 
ジェレミー・デイヴィス フィニーとグウェンの父 
ジェームズ・ランソン マックス(グラバーの弟) 
ミゲル・カサレス・モーラ ロビン(被害者 格闘家 フィニー親友)
トリスタン・プラヴォン ブルース・ヤマダ(被害者 バッター)
ジェイコブ・モーラン ビリー(被害者 新聞少年)
ブレイディ・ヘプナー ヴァンス(被害者 不良少年)
レベッカ・クラーク ドナ(フィニーが好きな子)

1978年。アメリカ、コロラド州の州都デンバー

連続少年誘拐犯グラバーに誘拐されてしまった少年フィニー

監禁された地下室の壁には古い黒電話が。回線が切れて鳴らないはずの電話が鳴り響く・・・

一方、予知夢のような能力を持つフィニーの妹グウェンが兄の行方を追う!

 

「子供誘拐サイコ」「監禁」「密室脱出」「心霊」など定番プロットで紡いだホラー作品。

 

ホラー・メイカーのブラムハウス製作×スコット・デリクソン監督・脚本×イーサン・ホークの組み合わせは2012年「フッテージ」以来。

 

原作は2005年発表のジョー・ヒルのデビュー短編集の中の1作「黒電話」。

(ジョー・ヒルはホラーの帝王スティーヴン・キングの息子。)

 

ノスタルジーを誘う「70年代の地方都市」という設定、「悪に立ち向かう子供たち」という展開はスティーブン・キングぽさを感じさせます。

(「イット」とか)

 

子供の誘拐・監禁というて点で、本作監督のスコット・デリクソンが脚本を担当した2013年「デビルズ・ノット」、誘拐犯の狂気という点で2014年「白い沈黙」を思い起こしたり。

(ちなみに「デビルズ・ノット」と「白い沈黙」は2作とも同じ監督(アトム・エゴヤン)

 

(好きなところ)

●悪魔のマスク

ホラー・サイコ・キラーにマスクをかぶせるのは定番。

演じるイーサン・ホークはほとんど顔が映りません。

 

面白いのはマスクが鼻から上と下とに分離すること。

顔の下部を露出したり、上部を露出したりしてます。

さらに下部のマスクは、「口がない」「笑顔」「怒り」など何パターンかをシーンによって使い分けています。

 

(見どころ)

●妹役のマドリーン・マックグロウ

兄思いの妹を好演。

父親にベルトで折檻されるシーンは見事でした。

 

●ラスト! 犯人へダメ押しの電話を取り次ぐフィニー

これといったオリジナリティや特徴のないまま話が進んできましたが、最後をわかりやすい一発逆転リベンジ・アタックで締めて、エンタメ作としての完成度を高めたことで、爽快で楽しい作品になりました。

 

★★★PICK UP LINES★★★

(シーン①)フィニーのピッチングを褒めたるブルース

 

Finn's arm is mint!

 

ブルースが作中で何度も口にしたこのフレーズ。

野球のピッチングを褒めた台詞なので「お前の球、すげーな」という字幕訳でした。

クライマックスへのフリであり、決め台詞にもなる事を考慮すると「いい腕してるぜ!!」くらいの訳がいいかも。

 

 

(シーン②)電話が鳴ってるよ!RING! RING! RING!

フィニー

It's for you.(お前にだ。)

 

電話口の相手

Welcome to the nighrtmare end of your pathrtic little life!

(てめーのみじめな人生の最後の悪夢へようこそ!)