モンスターズ 地球外生命体 

(MONSTERS)2010

監督 ギャレス・エドワーズ  
キャスト スクート・マクネイリー コールダー
  ホイットニー・エイブル サム
  マリオ・ズニガ・ベナヴィデス チケット売り

地球外生命体(タコ形怪獣)にメキシコの半分が侵食され、米軍を中心に封じ込め作戦が展開される中、メキシコから米国境を目指して危険地帯を進む男女を描いた作品。

 

B級SF感漂いまくりのストレートなタイトルで怪獣的エイリアンも登場しますが、内容は男女のロードムービー主体でSFではないです。

 

VFX(視覚効果)クリエーターとして活躍していたギャレス・エドワーズが監督&脚本&撮影したイギリス映画。

エキストラはロケの時にたまたま居合わせた人たち。

CG等の特殊効果はもちろん監督自身で担当。

低予算ながら受賞するなど注目を集めた作品です。

 

この作品が認められ、エドワーズ監督は2014年「GODZILLA ゴジラ」、

2016年「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」とSF大作の監督に抜擢されました。そんな経緯もあったので、本作にも斬新なSFを期待していたのですが、SF要素は薄く、いろいろ疲れた男女の逃避行的ロードムービーでした。男女ドラマは監督の趣味的な感じも。

(ちなみに主演の2人は本作共演がきっかけで結婚しちゃってます。)

 

オープニングにPOV視点で軍がモンスターに襲われる映像が流れます。

その後タイトルバックに続いて破壊された街の様子が映るので、時系列の通り進んでいるかのように感じますが、最後まで観ると、実はオープニングは本編最後の続きであることがわかります。

映像は荒いですが、よく観ると意識を失い倒れているサムらしき女性を助けようとするコールダーらしき男が映ってます。

 

現実世界にSF的設定を落とし込む作品では前年公開の「第9地区」が非常に秀逸です。

 

(見どころ)

●アメリカへの皮肉。

「モンスターに侵された危険地帯への空爆」

「メキシコ国境に巨大壁の建設」等は、アメリカのイスラム国への対テロ戦争や、排外主的な姿勢を描いているよう。そういう批判スピリットが込められているところが評価されてるのかな。

その辺は日本の「新ゴジラ」にも通ずるかな。

 

★★★PICK UP LINES★★★

冒頭

 

 Six years ago... NASA discovered the possibility of alien life within our solar system. A space probe was launched to collect samples but broke up during re-entry over Mexico.

Soon after new life forms began to appear and half of the country was quarantined as an INFECTED ZONE.

Today, The Mexican & US military still struggle to contain 'the creatures'...

 

6年前、NASAは太陽系内に地球外生命体の存在の可能性を確認。

探査機がサンプルを採取するも、大気圏突入時にメキシコ上空で大破。

その直後、新たな生命体が出現するようになり、メキシコの半分は汚染地域として隔離された。メキシコ軍と米軍による「モンスター」の封じ込めは今日まで難航している。