強権的な捜査でギャングやヤクの売人を取り締まってきたＬＡ市警ワンダー警部の特捜班。

 

中でもワルどもを容赦なく追い詰めて裁きを下すチームの殺りすぎ狂犬トム・ラドローに、ワンダー班の違法行為を調査する内務調査班のビッグスが接触する。

そんな中、ビッグスにチームの不正をチクったトムの元相棒ワシントンが何者かに射殺された。

その場に居合わせたトムに疑いの目が向けられる中、独自に捜査を進めるトムが辿り着く事件の真相とは！？

 

（ＬＡポリス・ハードボイルド・クライムアクション！）

権力、欲望、腐敗、犯罪が渦巻きまくりの超殺伐ＬＡを描いてます。

 

「Ｌ.Ａ.コンフィデンシャル」「ブラック・ダリア」などＬＡ市警やギャングの暗部を描いたＬＡ4部作で知られる小説家ジェームズ・エルロイが脚本を担当。

 

「気に入るか、気に入らねえか」

「益か害か」

それだけでサクサクと殺る、殺られるが繰り返されいくエルロイ・テイスト全開のポリス＆ギャングストーリーは劇的でエンタメとの相性がグッド！

 

（見どころ）

●キングとは

事件の黒幕はキャスティン等々ですぐに読めてしまうんですが、ウィテカー演じるワンダー警部が予想以上にしょーもない誇大妄想ヤローだったのが怖くて面白かったです。

最後の壁破壊シーンは、いかにも芝居がかった演出でしたが、それはそれで楽しいかな。

 

主演のキアヌはもちろんカッコイイんですが、クールでさわやかなイケメンすぎて、ダーティーな空気感がいまひとつ出てこない。

 

（好きなところ）

リアルな死体描写。特に銃創。

小さな赤い丸い点ではなく、至近距離から発砲されて周囲の肉も吹き飛ばされた大きな銃創がリアルで怖い。

実際の銃創なんて見たこともないのですが。

 

（続編）

2011年にレイ・リオッタ主演で続編「フェイクシティ２」が公開。

原題は STREET KINGS  MOTOR CITY で、舞台をＬＡからデトロイトに移して、ストーリーやキャラクターに繋がりはないよう。

 

このテイストで話を作れそうな街は、あとはシカゴやマイアミかなー。