フィフス・エレメント 

(Le Cinquième élément    THE FIFTH ELEMENT) 1997

監督 リュック・ベッソン  
キャスト ブルース・ウィリス コーベン・ダラス 
  ミラ・ジョヴォヴィッチ リールー
  ゲイリー・オールドマン ゾーグ(武器商人)
  イアン・ホルム コーネリアス神父
  チャーリー・クリード・マイルズ デヴィッド(コーネリアスの子弟)
  クリス・タッカー ルビー・ロッド(ラジオDJ)
 

マイウェン・ル・ベスコ(演)

インヴァ・ムラ(歌)

プラヴァラグナ(ディーヴァ)
  タイニー・リスター・Jr 大統領
  ブライオン・ジェームズ マンロー将軍
  トリッキー・フェアバンク ゾーグの部下
  クリストファー マクティルバー博士(リールーを再生)
  ジャン・レノ Mr.シャドー(声)

宇宙を司る元素「火」「水」「風」「土」、そして5番目の元素にして至高の存在たる「フィフス・エレメント」

邪悪な影が迫る中、世界を救う鍵となる5番目の元素の正体は謎めいた美しき女性、リールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)だった。

彼女と偶然出会った男コーベン・ダラス(ブルース・ウィリス)は無事彼女を守り世界を救うことができるのか!?

 

リュック・ベッソン監督&脚本のSFアクション大作。

仏・米合作映画です。

 

ストーリーはあってないようなもの。勢いやノリで走り切った作品です。

サイバーパンクSF的な世界観と、スター・ウォーズ的な宇宙SFをごっちゃにした感じ。チープ感が漂います。

批評的な評価は得にくい類の作品ではありますが、こういうジャンクな作品にも味わいはあります。

 

ベッソン監督が少年時代に書いた空想物語がベースになっているそうで、

かねてより映画化を画策していましたが、お金がなくて実現が難しかったため、資金集めのために作られたのが1994年「レオン」。

「レオン」が予想外に大ヒットしたおかげで9000万ドル(100億円くらい)という潤沢な資金をつぎ込んで作られた大作ですが、興業的にはそこまで振るいませんでした。

 

(制作費と興行収入について)

 

「フィフス・エレメント」

制作費9000万ドル(約100億円)-興行収入約2億6千万ドル(約290億円)

 

「レオン」

制作費約1600万ドル(18億円)-興行収入約4500万ドル(約50億円)

 

製作費に対する興行収入の割合は大差なく「フィフス・エレメント」も十分稼いでいるようにも思いますが・・・

 

ちなみに同年1997年公開「タイタニック」の場合は

制作費約2億8千万ドル(約310億円)-興行収入約22億ドル(約2400億円)

スゲーッ!!!

 

つまり製作費と興行収入が比例していては負けなんです。

製作費が3倍なら、興行収入も3倍ではなく、5倍、6倍くらいになってくれないと成功とは言えない世界。

「タイタニック」は現在でも制作費&興行成績ランキング歴代トップ3には入る超々大作なので、これと比べちゃうのは可哀そうだったかもしれませんが。

ちなみに邦画の場合は製作10億円を超えれば十分大作。高くてもだいたい50億円以内には収まってる感じです。

 

(見どころ&好きなところ)特徴的なキャラクター達

●モンドシャワン人。フィフス・エレメントを守ってきた善良な宇宙人。

まるで戦隊ヒーロモノの悪役怪人のごとき着ぐるみ。それなりの科学力を持っているだろうに、着ぐるみのせいで歩くのが遅く宇宙船に乗り遅れるという珍ハプニングを序盤から披露してくれます。

 

●敵役ゾーグ

奇抜な髪形と服装が印象的で、冷酷だけどマヌケ感もあるキャラ。

本作の衣装は仏のデザイナー、ジャン・ポール・ゴルチエが担当してます。

演じたゲイリー・オールドマンは「レオン」に続いての悪役で、彼の悪役イメージがしばらく定着したような気がします。

 

●ハイテンションDJ ルビー・ロッド

トーク、表情、動き全てが振り切った愉快なキャラ。

演じたクリス・タッカーが一躍有名になりました。

バリ下ネタですが、スペースシャトルの「発射」シーンは笑えました。

 

●オペラ・ディーヴァ プラヴァラグナ

登場時間はわずかですが、エイリアンのようなグロテスクさを醸すビジュアルでありながら、高貴な雰囲気を漂わせた存在感がパないキャラ。

特殊メイクをして演じたのは当時のベッソン監督の妻マイウェン。

(歌はオペラ歌手が吹き替えで歌ってます。)

しかし本作公開の1997年に離婚。なぜなら・・・↓

 

オペラとリールーのアクションがリンクするシーンが最高にエキサイティングです!プラヴァラグナの声と動きがいい!

 

●ヒロイン リールーを演じたミラ・ジョヴォヴィッチ

一躍有名になりアクション女優としての礎を築いた作品になりました。

ミラは本作のオーディションに一度落ちていましたが、監督がロスにいるときに単身ホテルに飛び込み役をゲットしたそうな。

本作公開の1997年にベッソン監督はマイウェンと離婚し、同年ミラと再婚します。このことからミラの枕営業説が囁かれています。

ミラの枕かぁ~。誰も勝てんだろうなー。

2人は1999年に離婚してます。

 

★★★PICK UP LINES★★★

超ハイテンションなルビーと、超ローテンションなコーベン

 

ルビー・ロッド

Quiver, ladies. Quiver.

He's gonna set the world on fire.

Right here from 5 to 7.

You'll know everything there is to know about the D-man.

His dreams, his desires, his most intimates of intimates.

And from what I'm looking at, intimate is the stud muffin's middle name.  So tell me, my man. You nervous in the service?

 

(感じちゃった?感じたでしょ。この人ホットにキマッてるわー。

ここからはダラスちゃんのぜーんぶをお伝えしちゃうわよ。

彼の夢、欲望、内に秘められた敏感な所をね。あたし好みのセクシーガイ。

さあ聞かせて、この状況ドキドキしてる?)

 

コーベン・ダラス

Not really.(別に。)

 

 

※stud muffin は「セクシーでホットな魅力的な男」の意。

※middle name には「(その人の)顕著な特徴、性格」という口語的な使われ方があります。