J・エドガー

(J・Edgar)2011

監督 クリント・イーストウッド  
キャスト レオナルド・ディカプリオ J・エドガー・フーバー 
  アーミー・ハマー クライド・トルソン
  ナオミ・ワッツ ヘレン・ガンディ
  ジュディ・デンチ フーバー母
  エド・ウェストウィック スミス(伝記ライター)
  ジョシュ・ルーカス リンドバーグ
  ジェフリー・ドノヴァン ロバート・ケネディ司法長官
  ケン・ハワード ハーラン・F・ストーン司法長官
  ジェフ・ピアソン ミッチェル・パーマー司法長官
  ジェシカ・ヘクト エマ・ゴールドマン(女性アナキスト)
  スティーブン・ルート 材木鑑定人
  デニス・オヘア オズボーン(筆跡鑑定人)
  デイモン・ヘリマン ハウプトマン(誘拐事件容疑者)
  リー・ココ シスク捜査官

FBI初代長官

ジョン・エドガー・フーバー。

8代の大統領に仕え(と対峙し)、

1924年に就任、1972年に亡くなるまで48年に渡りFBI長官として君臨した男の伝記。

 

捜査機関としてのFBIの権限強化、

犯罪者や指紋のデータベース化、科学的な捜査を取り入れるなど先見の明をもって強力な組織を作った功労者でもあり、自らの権力を利用して盗聴などの諜報活動で財界人、政治家、時には大統領さえも意のままにしようとした権力の権化のような面も持つフーバー。

伝記映画なのでそんなフーバーのキャリア、FBIの創成期、当時の社会情勢等を知るのにはいい映画だなと思います。

 

司法省の前に勤務していた図書館で行った検索用図書カードの作成が、後の犯罪データベース化のアイデアに繋がっていくというのがおもしろかった。

 

公私ともにパートナーだったトルソンとの関係で、当時からフーバーが同性愛者なのではという憶測はあったようで、多分そうなのでしょう。

ただその事を示す明確な資料や記録があるわけではありませんので、本作におけるフーバーとトルソンの描き方は一つの解釈だと思います。

 

ディカプリオ、アーミー・ハマー、ナオミ・ワッツの3人はメイクで年老いた顔を作ってますが、メイク感が強くて微妙。目だけがやたら浮いて見える。

 

ディカプリオが実在の人物を演じたものでは、ハワード・ヒューズを演じた2004年「アビエイター」の方がエンタメ的で楽しいと思います。

フーバーも題材としては申し分ないですが、権力や盗聴などちょっと陰湿なイメージがあるので物語にしてもエンタメ性には欠けちゃうかも。

 

(見どころ)

●フーバー、FBIの歴史。

 

★★★PICK UP LINES★★★

FBI以前

 

They discarded his gun instead of preserving its prints.

But you see, this wasn't clumsy police work.

In those times, it was normal procedure.

It was 1919, before anyone respected criminal science,

before federal powers, before the FBI.

 

指紋も採取せず現場に残された銃を無駄にした。

だがこれは警察が愚かな仕事をしたわけではない。

あの当時ではこれが普通の事だったのだ。

1919年、科学捜査の概念がなく、政府に力がなく、FBIができる前の事だった。