ザ・イースト S
(THE EAST)2013
監督 | |
ザル・バトマングリ | |
キャスト | |
ブリット・マーリング | ジェーン |
アレクサンダー・スカルスガルド | ベンジー(イーストのリーダー) |
パトリシア・クラークソン | シャロン(調査会社代表) |
エレン・ペイジ | イジ―(イースト女性メンバー) |
トビー・ケベル | ドク(イースト医者) |
シャイロ・フェルナンデス | ルカ(イースト トランスジェンダー?) |
オルディス・ホッジ | サムズ(イースト アフリカ系) |
ダニエル・マクドナルド | テス(イースト ぽっちゃり女性) |
ヒラリー・バック | イヴ(イースト 聴覚障碍者) |
ジェイソン・リッター | ジェーンの彼氏 |
リスクマネージメント会社の調査員ジェーン。
その潜入調査先は過激な環境保護を訴えるエコ・テロリスト・グループのザ・イースト。
潜入先でイーストのメンバーたちやリーダーのベンジーと生活を共にする中で、ジェーンの心に変化が起き始める。
潜入先の価値観に感化されていくスパイの様子を描いたサスペンスドラマ。
(人の変化を描いたドラマ)
主人公ジェーンが身を置く環境の価値観に馴化していき、課せられたミッションとの間で葛藤する様子を描いたドラマがベース。
加えて、ヒッピー的価値観や暮らし、環境保護などのテーマも盛り込んで、物質社会や大量消費社会が抱える問題への啓発的要素も感じさせる作品。
監督のザル・バトマングリと主演のブリット・マーリングは学生時代の友人で、2人でヒッピーみたいな旅をしていた時期があるそう。
その時の体験が本作にも反映されているそうです。
イーストのやっている事は完全に犯罪行為ですが、その社会正義的な理念は共感できる部分もあるかも。
そういう倫理的な問いかけもしてるのかなー。
「イースト」は、ワシントンなど権力が集中した東海岸地域をイメージして監督が名付けたそう。
(主人公ジェーンの職業)
ジェーンは元FBIで、テロなど顧客企業へのリスクを調査する調査員。
やっていることはFBIの潜入捜査とまったく変わらない。
(公共の利益ではなく顧客の利益という目的は違うけど)
ジェーンのエージェントとしてのプロフェッショナル感はカッコ良かった。
アメリカって国には、こういう身も蓋もないような職業があるので驚かされます。サバサバした社会よねー。
(映画を観てビックリした身も蓋もないアメリカの職業)
・2005年「ドミノ」のバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)
・2016年「女神の見えざる手」のロビイスト
(見どころ)
●エンタメ作
いろんなテーマを盛り込んでますが、終盤ではどんでん返し的な展開が続いてスリリング。
社会派ドラマではなく、あくまでエンタメ作。
だからこそスコット兄弟(トニー・スコットが製作総指揮、リドリー・スコットが製作)が揃って制作を引き受けたんだと思います。
(好きなところ)
●スプーンの食事
やられたな~。自分がこの映画に引き込まれたシーン。
●パトリシア・クラークソン演じるジェーンの上司シャロン
イーストとは対極に位置するような価値観を持った女。
金、自信、権威をプンプンとにおわす成熟女っぷりが良かった。
★★★PICK UP LINES★★★
環境への馴化
シャロン
Getting attached to them is all right. It's human.
We know it happens. It's the first thing we cover in training.
If you spent every day with a pack of White supremacists, you'd develop feelings for them, too.
But do not get soft.
連中に同情するのはわかる。人間だもの。
だからこそ、まず始めにどう対応するかトレーニングをするんじゃない。
白人至上主義者とだって毎日一緒にいれば親近感を持つわ。
でも流されないで。