かつてのスタープロレスラー。年老いた今では、家族からも見放され、スパーでアルバイトをしながら、

安いギャラの場末のリングで何とかプロレスを続ける日々。

「プロレスしかない」そんな不器用な生き方しかできないプロレスバカの人生を描いた作品です。

 

監督のダーレン・アロノフスキーによると 2010年の「ブラック・スワン」と姉妹作品になるそうです。テイストは全然違いますが、どちらの作品も「肉体を極限まで酷使して観る者を魅了するショー」を描いている点では同じでしょうか。

 

ヴェネチア映画祭で金獅子賞（最高賞）を受賞しました。

ストーリーはわりとよくあるセオリー通りですが、何といっても主演の

ミッキー・ロークがいい味だしてます。

 

 

流血戦（２戦目）の対戦相手であるネクロ・ブッチャーをはじめ

多くの本物プロレスラーが出演しているようです。

 

（見どころ）

●プロレスラーという職業

観客を湧かせるための事前打ち合わせ、体作りのための大量のステロイド剤や鎮痛剤の服用、流血の伴うハードなファイト。

凄まじく厳しいショービジネスの世界ですねー。

ホントにあんな風にカミソリ使ったりするのかな。

プロレスラーってみんなマゾかと思う。

 

●ミッキー・ローク　

御歳58歳での出演です。元々プロボクサーだったのでいい体してます。

素晴らしい演技でした。山あり谷あり、消して順風満帆な俳優人生を送ってきたとは言えない彼の人生経験がそのまま画面ににじみ出ている感じがしました。

 

●音楽

主題歌はブルース･スプリングスティーンの「ザ･レスラー」という曲です。

ＢＧＭや観客の歓声怒号が飛び交う騒々しい試合の場面と、オフの時にラムが一人でいる時の無音のシーンが対照的。