マンダレイ

(MANDERLAY)2005

監督 ラース・フォン・トリアー  
キャスト ブライス・ダラス・ハワード グレース
  ダニー・グローヴァー ウィレルム
  イザック・ド・バンコレ ティモシー
  スゼット・ルウェリン フローラ(ティモシーの恋人)
  ルエラ・ギデオン ヴィクトリア(凶暴な妻)
  ジョセフ・マイデル マーク(要領を得ない人)
  クライヴ・ロウ サミー(ジョーク好きの太っちょ)
  モナ・ハモンド ウィルマ(おばあちゃん)

ジニー・ホルダー
エリザベス
  リック・ラウンスパッチ  スタンリー・メイズ(農場白人)
  ルーベン・ブリンクマン ビンゴ(農場白人)

クロエ・セヴィニー
フィロメナ(農場白人)
  ジェレミー・デイヴィス ニールス(ギャング)

ウド・キア
ギャング
  テディ・ケンプナー ジョゼフ(ギャングの弁護士)
  ローレン・バコール ママ(農園の女主人)
  ウィレム・デフォー グレースの父
  ジェリコ・イヴァネク Dr.ヘクター(賭場屋)
  ジョン・ハート ナレーション

 

トリアー監督のアメリカ三部作の2作目。

(1作目:2003年「ドッグヴィル」、

 3作目:「ワシントン」(製作未定))

 

ドッグヴィルを後にした前作主人公グレースとギャング団がアラバマ州で立ち寄った綿花農場マンダレイ。奴隷制度が依然として存続するその農場を見たグレースが・・・

 

前作同様、床に枠線が引かれた簡素な舞台上で演劇風に撮られてます。セットや大道具は大掛かりにはなってるかな。

ローレン・バコール等一部キャストが役を

代えて引き続き出演してます。

 

人間の本性を直視させようとする脚本のエグさは前作と同じ。

前作では人間の剥き出しの欲望を見せつけてくれましたが、本作では現代社会のアメリカンな価値観「民主主義」や「自由主義」をストレートに皮肉って「アメリカ三部作」と言われる所以がわかる感じになってます。

社会派的な色合いがより強くなり、エグさは前作よりは抑えめ。

ストーリーもまとまっていて観やすくはなってます。

 

ニ作品観て思うのは、きれい事ばかり言ったって、人の世はうまくいかないよって事なのかなー。

 

(見どころ)

●主演のブライス・ダラス・ハワード。当時24歳。

ロン・ハワード監督の娘です。

前作でニコール・キッドマンが演じたグレース像を踏襲しつつ、若々しくより行動的なグレースを好演してました。

ヘアまで見せる激しい濡れ場も披露してくれてます。

 

★★★PICK UP LINES★★★

自由

 

ダディ

「お前が6歳の時だ。

カゴの鳥トゥーティがかわいそうだと忠告を無視して空に放した。」

 

グレース

「利口な鳥だったわ。」

 

ダディ

「だが自由は小鳥に何をもたらした? 翌朝窓辺で凍死していた。」

 

グレース

「わかってるわよ。飼われていて適応できなかった。」

 

ダディ

「敷地の中の黒人どもは?

何世代にわたり柵の中で生活を築いてきたと?

彼らは以前と同じ仕事を与えられる。契約によってね。」