マップ・トゥ・ザ・スターズ C

(MAPS TO THE STARS)2014

監督 デヴィッド・クローネンバーグ  
キャスト ミア・ワシコウスカ アガサ (火傷少女)
  エヴァン・バード ベンジー(生意気子役)
  ジュリアン・ムーア ハバナ・セグラン(落ちぶれ女優)
  ジョン・キューザック スタッフォード(ベンジーの父  カウンセラー)
  オリヴィア・ウィリアムズ クリスティーナ(ベンジーの母) 
  ロバート・パティンソン ジェローム(運転手  アガサといい感じ)
  サラ・ガドン クラリス・ダカート(ハバナの亡き母)
  ドーン・グリーンハルフ ジニー(お婆ちゃんエージェント)
  キャリー・フィッシャー キャリー・フィッシャー本人役
  キアラ・グラスコ キャミー(病死した少女)
  ジャスティン・ケリー レット(ベンジーの友人俳優)
  ジェイン・ハイトメイヤー アジータ(クラリス役内定女優)
  ゴード・ランド ダミアン(映画監督)
  ジョナサン・ワットン スタール

顔や体に火傷の跡がある少女アガサ(ミア・ワシコウスカ)がハリウッドにやって来た。

 

名女優と謳われた母の幻影に苦しむうらぶれたハリウッド女優ハバナ(ジュリアン・ムーア)のもとで秘書として働く事になったアガサ。

 

ハバナのメンタルカウンセリング

を担当するスタッフォード(ジョン・キューザック)の息子ベンジー(エヴァン・バード)はハリウッドで再起を計る生意気な子役スター。

 

隠された共通点や繋がりを持った彼らが苦しみあがく様を描いたドラマ。

 

華やかなショービズの世界ハリウッド。その醜くあさましい裏側を強烈に皮肉りながら、血の呪いに苦しむ人たちを描いた気持ちの悪いドラマに仕上がってます。

なんだかキラキラした感じのタイトルの作品ですが、どこを切り取っても、醜くて、見苦しくて、嫌悪感ふりまきまくり。

クローネンバーグ監督らしいキショイ作品。

それが持ち味で、切れ味抜群ですが、観て楽しい作品ではないです。

 

(見どころ)

クローネンバーグ監督の描く世界を見事に体現していた俳優たち

 

●ジュリアン・ムーア

醜悪さがプンプンと臭ってくるようなうらぶれた女優ハバナを演じ切ってますね。見事な女優魂。 カンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞しました。

 

ジュリアンは2002年「エデンより彼方に」でヴェネツィア国際映画祭主演女優賞、2003年「めぐりあう時間たち」でベルリン国際映画祭銀熊賞(主演女優賞)、さらに本作と同年2014年公開の「アリスのままで」でアカデミー主演女優賞を受賞。

三大映画祭 + アカデミー賞の全てで主演女優賞を獲得する快挙達成!

 

●ミア・ワシコウスカ & エヴァン・バード

ミアは自らの存在を清算しようとするピーキーな役アガサを好演。

クソ生意気ながらも自分の居場所がなく追い詰められていく子役のベンジー役を、若干13歳の子役エヴァンが演じてるのは見事。

 

★★★PICK UP LINES★★★

アガサの唱える詩

 

on my school notebook               学校のノートに

on my desk and the trees    机や木々に

on the sand and the snow     砂や雪に

I write your name        僕は君の名を書く

 

on all the flesh that says yes  肯定された肉体の全てに 

on the forehead of my friends  友の額に

on every hand held out     差し出された手の全てに

I write your name         僕は君の名を書く

Liberty             自由と 

 

 

フランスの詩人ポール・エリュアールの「自由」という詩の一部を引用したものです。