精神を患っていた祖母が亡くなった。

祖母に可愛がられていた孫のチャーリー。

彼女の虚ろな瞳の奥に宿る狂気が、母や兄をも蝕んていく････

 

現世への顕現をもくろむ悪魔と、悪魔を崇拝するアブノーマルでヤバい連中により追い詰められていく一家を描いたホラー作。

 

（アリ・アスター現る！）

監督＆脚本アリ・アスター。

彼の長編デビュー作となります。

サンダンス映画祭でプレミア上映されて大絶賛されたホラー。

 

ゆっくり、じっくりと話が進んでいき、ノーマルが徐々にアブノーマルな狂気に犯されていく独特なテンポが特徴的。

 

（見どころ）

●時折ピークを見せるスプラッター的狂気

じわりと精神的に追い詰めてくる作風ですが、要所要所で画的にもドンと攻めてきます。

 

妹チャーリーちゃんの蟻のたかる生首と、

お母さんアニーの首キュッキュッキュッ、プシューッ！はトラウマ級！！

 

●母役、主演トニ・コレットの怪演！

怒りや恐怖が顔の深いシワに滲み出まくってます。

目の大きい痩せ顔はホラー映えしますね。

 

（好きなところ）

●妹チャーリー役、ミリー・シャピロの表情

メイクや照明の影響かな。可愛らしい女の子のはずなんだけど、見れば見るほどにホラーモンスターの顔してるのよ。

 

●兄ピーター役、アレックス・フルフの表情

面長で、のんびりした顔ですが、鼻にケガをして包帯を付けてからの狂気感がヤバい。「蝿の王」を連想したり。

 

ペイモンが体に入る前の恐怖にゆがんだ表情、そしてペイモンが入ったあとの何かを超越したかのような視線や表情。

どちらもいいし、その変化がまたいい。