無人島に漂着した少年たち。

秩序を保とうとリーダーを選び、それぞれ役割を決めてサイバイバル生活が始まる。

しかし徐々にグループ内での対立が激化し分裂。

特殊な環境に置かれた子供たちは理性を失い、狂気へと走る・・・

 

イギリスのモノクロ映画。

原作は英のノーベル文学賞作家ウィリアム・ゴールディングの同名小説。

ジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」をパニック・ホラー・テイストにした感じ。

 

楳図かずおの漫画「漂流教室」や、望月峯太郎の「ドラゴンヘッド」の原型のような作品です。

（本作のＤＶＤのジャケット絵を楳図かずおが描いたものもあります。）

 

タイトルの「蝿の王」は、原作小説内で蝿のたかる豚の頭をそう形容してた事に由来してます。

 

裸で森の中走らせたり、子供たちには結構ハードな撮影だったのでは。

なかなかの力作だと思います。

 

1990年にも映画化されてます。

 

（見どころ）

●子供たちの狂気。コエー。

極度のストレス環境下で、冷静さを失い、正しい判断が出来ず、排他的で、暴力的な集団心理の中、エスカレートし歯止めがきかない狂気。

本作では「無人島での遭難」というシチュエーションでしたが、他にもいろんなシチュエーションでも当てはまる人の怖さ。

 

（好きなところ）

●狂気のリーダー、ジャックのシルエット。

下の絵にも描きましたが、狂気の怖さと美しさが同居したメイク。