プレステージ D

(The Prestige)2006

監督 クリストファー・ノーラン  
キャスト ヒュー・ジャックマン アンジャー(グレート・ダントン)
  クリスチャン・ベール アルフレッド・ボーデン
  スカーレット・ヨハンソン オリヴィア
  マイケル・ケイン カッター
  レベッカ・ホール サラ(ボーデンの妻)
  パイパー・ペラーボ ジュリア(アンジャーの妻)
  デヴィッド・ボウイ ニコラ・ステラ(発明家)
  アンディ・サーキス アリー(ステラの助手)
  ?????? ファロン(妖しいプロモーター)
  ロジャー・リース オーウェンズ(弁護士)
  サマンサ・マハリン ジェス(ボーデンの娘)

 

絶対的美少女メーカーではありません。

 

激しく競い合い激突するライバル同士のマジシャンのドラマ。

原作はクリストファー・プリーストの1995年の同名小説

「奇術師(The Prestige)」です。

 

マジックに取り憑かれ競い合う2人と言うと聞こえはいいですが、実際には過去の確執や、相手の成功やネタに対する

嫉妬に駆られて、悪質な妨害行為を繰り返す2人。どちらにも正義や正当性があるとは思えず、主人公2人にまったく魅力が感じられない。

マジックのネタを肝にした硬派なサスペンスを貫けばいいものを、中途半端にSFをねじ込んだのは、興ざめもいいところ。

 

ヒュー・ジャックマンVSクリスチャン・ベール。

ヒロインにスカーレット・ヨハンソン、脇にマイケル・ケイン。

監督はバットマン(ダークナイト)シリーズのクリストファー・ノーラン。

(クリスチャン・ベールとマイケル・ケインは2005年「バットマン ビギンズ」に続いてのノーラン監督作出演。)

否が応でも期待しちゃう作品だっただけに残念。

 

作中で交流発電の研究をしていたのはニコラ・ステラという実在した発明家です。作中でもエジソンとの確執にちょっと触れてましたが、元々はエジソンの会社の社員でした。その後、直流の送発電を目指したエジソンと対立して野に下ったそう。

 

(見どころ)

●最後に明かされるボーデンのネタ。

ファロンはあからさまに妖しかったですが、やられましたね。

 

「マジックのため日常をも犠牲にしている」という台詞がありますが、

クリスチャン・ベールも激痩せしたり、髪の毛抜いたり、歯並び変えたり、

徹底した役作りで知られる俳優。プロ意識という所で演じたボーデンと通ずるものがあったのかも。

 

★★★PICK UP LINES★★★

マジックの3段階


Every magic trick consists of three parts or acts.

The first part is called "The Pledge".

The magician shows you something ordinary.

A deck of cards, a bird or a man.  He shows you this object.

Perhaps he asks you to inspect it to see if it is indeed real, unaltered, normal. But of course... it probably isn't.


どんなマジックも3つのパートで成り立っている。

最初は「確認(プレッジ)」。マジシャンは何でもないもの見せる。
カードや鳥や人間だ。それらを見せて本当にタネも仕掛けもない本物だという事を観客に確かめさせたりもする。 だがもちろんタネはあるがね。



The second act is called "The Turn".

The magician takes the ordinary something and makes it do something extraordinary.


2番目は「展開(ターン)」。

その何でもないものを使って驚くべき事をする。


But you wouldn't clap yet.

Because making something disappear isn't enough.

You have to bring it back.

That's why every magic trick has a third act, the hardest part,

the part we call "The Prestige".


だが拍手はまだだ。何かを消してみせるだけでは不十分だ。

それを戻してみせなければ。どんなマジックにもこの3番目がある。

最も難しいパート。「偉業(プレステージ)」だ。



※ prestige の本来の意味は「名声、威信、評判」とかです。