運び屋 S
(THE MULE) 2018
監督 | |
クリント・イーストウッド | |
キャスト | |
クリント・イーストウッド | アール・ストーン(タタ) |
ブラッドリー・クーパー | ベイツ捜査官(DEA) |
マイケル・ペーニャ | トレビノ捜査官(DEA) |
ローレンス・フィッシュバーン | ベイツの上役 |
ダイアン・ウィースト | メアリー(アールの妻) |
アリソン・イーストウッド | アイリス(アールの娘) |
タイッサ・ファーミガ | ジニー(アールの孫娘) |
イグナシオ・セリッチオ | フリオ(ラトンの部下) |
アンディ・ガルシア | ラトン(麻薬組織ボス) |
ポール・リンカーン・アラヨ | サル(フリオの相方) |
ユージン・コルデロ | ルイス・ロカ(情報提供者) |
ロバート・ラサード | 車庫でのブツ渡し役(ヒゲ&スキンヘッド) |
ダニエル・モンカダ | アールの新たな監視役(ヒゲ&スキンヘッド) |
クリフトン・コリンズ・Jr | 組織の新たなボス |
かつては園芸家として活躍していたが、仕事を失い、家族からも見放され、金に困った老人アール。
「運転するだけで金になる」という話に乗ってしまうが、運ばされていたものは・・・
80代で麻薬組織の運び屋をしていた男の実話に着想を得たクライム・スリラー&家族のお話。
原題タイトルの mule は荷物を運ぶラバの事ですが、(お金目当て運び屋を引き受けてしまった旅行者など)麻薬の運び屋のことを意味してます。
製作&監督&主演クリント・イーストウッド。脚本ニック・シェンク。
この2人の組み合わせは2008年「グラン・トリノ」以来。
また、ベイツ捜査官役のブラッドリー・クーパーは2015年「アメリカン・スナイパー」で主演して以来のイースウッド監督作の出演となります。
(スリラーと人情味)
麻薬組織の危険な奴ら、麻薬取締局(DEA)の捜査官、そして麻薬の運び屋という危険な世界へと足を踏み入れた老人を描いたクライム・スリラーがベースですが、シリアスで緊迫感のある犯罪社会の中に、主人公アールの持つ人情味や陽気さ、ユーモアが持ち込まれて、深刻になりすぎずに楽しめる作品になってます。その辺の塩梅がいい加減だと思います。
(あと、家族ドラマ)
アールと家族との再生のドラマも良かったですが、テンプレートで付け足した感があります。ちょっと説教臭い感じも。
(モデルなった人、レオ・シャープ)
元軍人。園芸家としてデイリリーの栽培で知られ、80代になってから麻薬組織シナロア・カルテルの運び屋として働く。2011年捕まり懲役刑に。
おおまかな経歴、流れは映画も踏襲してますね。
イーストウッドは当時87歳。まさに彼がその時に演じるにふさわし役だったと思います。
(見どころ&好きなところ)
●主人公アールと捜査官ヘイズのダイナーでの朝食シーン
他人同士が、互いに敬意をもって語り合うシーン。
でも実は追う者、追われる者の敵同士。
イーストウッド VS ブラッドリー・クーパー。
人間味のある温かなシーンでありながら、緊迫感も同居するシーン。
ゾクゾクします。
★★★PICK UP LINES★★★
凄腕の運び屋 Tata
ヘイズ捜査官
Cartel's top mule's on his way to drop.
So we konw the route. We know it's black pickup.
It's a needle in a haystack, but at least it's a start.
(組織一番の運び屋が運搬中です。ルートと黒いピックアップってことが判っています。掴んだのはこれだけですが、とっかかかりになります。)
上司
How do we know this?(どうやって分かった?)
ヘイズ捜査官
Phone tap.
They thought their mule was in an accident.
Turns out it was a pickup on Interstate 55.
(盗聴です。奴ら運び屋が事故ったと思ったようで、会話から55号線だとわかりました。)
上司
When's he due to arrive?(到着予定は?)
ヘイズ捜査官
9:00p.m. That puts us five ours out.
So if we have local law enforcement stop vehicles of that description, do a random road check, we can catch this guy without tipping off the cartel.
(午後9時。5時間後です。地元警察を使って網を張らせれば、組織に知られる前に捕まえられます。)
上司
This is the guy you think is moving over 100 kilos into Chicago a moth?
(こいつが毎月シカゴに100キロ以上運んでるやつなのか?)
ヘイズ捜査官
Mmm.(ええ。)
上司
100 kilos is overzealous, considering we're only confiscating 5 kilos a month.
(100キロなんてヤバイ量だ。うちの1か月の押収量だって5キロほどだ。)
※needle in a haystack(干し草の中の針)
「見つけることが困難なもの」を意味する慣用表現。