DUNE デューン 砂の惑星 B
(DUNE)2021
監督 | |
ドゥニ・ヴィルヌーブ | |
キャスト | |
ティモシー・シャラメ | ポール・アトレイデス |
レベッカ・ファーガソン | ジェシカ(ポールの母 ベネ・ゲセリット) |
オスカー・アイザック | レト・アトレイデス公爵(ポールの父) |
ジョシュ・ブローリン | ガーニー(アトレイデス家 指揮官) |
ジェイソン・モモア | ダンカン(アトレイデス家 武官) |
スッティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン | スフィル・ハワト(メンタート(機械人間) |
チャン・チェン | ユエ医師 |
シャーロット・ランプリング | ベネ・ゲセリットの教母 |
ステラン・スカルスガルド | ハルコネン男爵 |
デイヴ・バウティスタ | ラッバーン(ハルコネンの甥 ) |
デヴィッド・ダストマルチャン | パイター(男爵家メンタート(機械人間) |
シャロン・ダンカン・ブルースター | リエト・カインズ(帝国の生態学者) |
ハビエル・バルデム | スティルガー(フレメンのリーダー) |
ゼンデイヤ | チャニ(夢の女) |
ハブス・オルサンモクン | ジャミス(ポールの決闘相手) |
ゴルダ・ローシュヴェル | シャダウト・メウプス(アラキスでの家政婦) |
宇宙における最重要物質スパイス(香料)を採取する事のできる惑星アラキス。
皇帝、有力諸侯、アラキス先住民、特殊能力を持つ教団等々、多くの勢力の利権や思惑が入り混じる混沌の砂の惑星で覚醒の時を迎えようとする若者がいた。
有力諸侯アトレイデス家の跡取りポール・アトレイデス。
砂漠の惑星へと導かれた彼の進む道とは!?
(映画化に難あり!?)
原作はアメリカのSF作家フランク・ハーバートの「デューン」シリーズの第一作目「砂の惑星(DUNE)」(1965年発表)
壮大な一大宇宙叙事詩である原作を上手に映画化するのは難しかったようで、コストがかさみまくってとん挫したり、ようやく実現した1984年の映画化作(デヴィッド・リンチ監督)は酷評されたりと、なかなかいわくつきの作品に、独創的なSF作品で成功を収めてきたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が挑みました。
豪華なキャストを惜しみなく投入し、興行的にも批評的にも成功した形となり、続編が作られるようです。
(ドラマ作)
●重くて暗い・・・
SF冒険活劇ではなく、SFドラマ作。
典型的な貴種流離譚でアクションシーンもありますが、多くの勢力の思惑がぶつかるポリティカルなドラマが作品の基調になっています。
SF作でありながら、利権、権益、欲、思想などが絡まって争う現実の人間社会のあり様を描いたよう。
さらにビジュアルも近未来よりか古代や中世を思わせるような景観が演出され、広大な宇宙が舞台でありながら人間世界の閉塞感が襲ってくるかのような重さがあります。
●壮大な宇宙サーガと言えば・・・
同じく典型的な貴種流離譚で壮大なスペース・サーガである「スター・ウォーズ」とは似ている部分が非常に多くあります。
(デューン原作小説の影響を受けたとも言われてます。)
「スター・ウォーズ」は悪と善、光と闇という分かりやす~い2極対立。
アクションやアドベンチャーを押し出した大衆受けのいい作風ですが、それに比べるとデューンはだいぶ静的で暗い作風。
ハルコネン家に関わるシーンは特に残酷で陰湿。
(見どころ)
●主演ティモシー・シャラメ
線の細い優男で、ギリシア彫刻のような整った美しい顔だち。
長髪から除く妖艶さと強さを併せ持つ力のある眼が印象的。
タフガイタイプではないですが、物語と主人公として存在感を発揮してました。
●漂う鬱々とした空気
舞台はSF宇宙。
でもそこはユートピアでもなく、サイバーパンク的な荒々しさとも違った、過去にタイムスリップしたかのような封建的で硬直した人間世界。
大人向けのSF作です。
(1984年デビッド・リンチ版と比べて)
原作が同じなのでストーリー展開はほぼ同じ。
重苦しい作風や、キャラクターのビジュアルも概ね踏襲していて、目立った差異はないという印象です。
・皇帝やスペースギルドは登場せず、キャクターの数を絞って話を分かり易くしている感じはしました。
・ポールの母ジェシカの存在感が強め
ボイス能力はチート感あるし、格闘能力も高いよう。
ポールに妊娠を見抜かれていましたが、次作で誕生するであろう妹の活躍が気になるところ。
・醜悪なる浮遊オジサン、ハルコネン男爵
リンチ版に比べて見た目のキショさは抑えられてますが、冷酷さが際立った描き方。
★★★PICK UP LINES★★★
砂の世界へ
ポール
My road leads into the desert. I can see it.
If you'll have us, we will come.
僕の道は砂漠へと導かれている。僕には見える。
受け入れるなら、共に進もう。