ツリー・オブ・ライフ B

(The Tree of Life)2011

監督 テレンス・マリック  
キャスト ブラット・ピット 父さん
  ジェシカ・チャスティン 母さん
  ハンター・マクラケン 少年ジャック(長男)
  ララミー・エップラー 次男
  タイ・シャリダン 三男
  フィオナ・ショウ 祖母
 

ショーン・ペン

ジャック

なんとも評価しにくい作品です。名作なのかもしれませんが、人によっては退屈なだけの作品かも。

カンヌ国際映画祭で

パルム・ドールを受賞しました。

 

映画詩人とも評されるテレンス・マリック監督。

1998年の「シン・レッド・ライン」で酷い目にあったので、本作も覚悟して臨みましたが、個人的には意外とはまりました。

美しい自然風景を交え、詩的で情緒的な雰囲気を漂わせるこの監督の作風と、命の繋がりや親子の愛といった作品のテーマがマッチしてたと思います。

この監督の作風と「戦争」は合わないと思う。

 

この時代(50年代の米)の何気ない家庭の、何気ない日々や出来事を静かに淡々と描いて、それでいてドラマチック。その辺は見事だなと思います。

 

日本人にはそこまで馴染みがないキリスト教の価値観や思想が語られたり 表現されていますが、そんなに気にはならなかったです。

 

(見どころ)

●ブラピの演技かなり良かったです。

少年ジャックを演じた子も良かった。

 

(見どころ?)

●映画序盤の生命の歴史の映像

これには驚かされましたね。自然の風景のみならず、地球誕生・生命誕生の歴史を見させられるとは。しかも結構な尺を使って。その辺りは映画というよりは映像作品といった感じ。おもしろいとは思いますが、スケールが大きすぎるし、映画大好きな私ですら、あやうく眠ってしまうとこでした。

音もやんわり静かで眠気を誘うし、このままひたすら自然科学的映像が続いたらどうしようと心配しました。

 

その他諸々の映像は監督の心象風景みたいなもんでしょうから好きに解釈して楽しんだらいいと思います。

 

(好きなところ)

●上述の生命誕生の直後、夫婦が子を授かり、生まれて、屈託なく流れる幸せな時間。モルダウの調べもドラマチックでした。

 

★★★PICK UP LINES★★

主よ・・・何故・・・  ヨブになれと・・・・

映画冒頭の語りより

 

The nuns taught us there are two ways through life...

the way of nature and the way of grace.

You have to choose which one you'll follow.

 

Grace doesn't try to please itself.

Accepts being slighted, forgotten, disliked.

Accepts insults and injuries.

 

Nature only wants to please itself. Get others to please it too.

Likes to lord it over them. To have its own way.

It finds reasons to be unhappy...

when all the world is shining around it

when love is smiling through all things.

 

They taught us that no one who loves the way of grace ever comes to a bad end.

I will be true to you. Whatever comes.

 

修道女に2つの道があると教わった。本能に生きるのか、神の恩寵に生きるのか。どちらかの道を選ばなければならない。

 

神の道を生きる者は利己心を持たない。軽んじられ、忘れられ、疎まれても受け入れる。侮辱され傷つくことも。

 

本能に生きる者は利己的。自分が神であるかのように他人を使い、自分の意のままに行動する。世界がどんなに輝いていようと、愛で満ちあふれていようと、不平不満の理由を口にする。

 

そして神の恩寵に生きる者は不幸にはならないとも教わった。

私はあなたに忠実である。何があろうとも・・・