ジェーン・ドウの解剖 S

(THE AUTOPSY OF JANE DO )2016

監督 アンドレ・ウーヴレダル  
キャスト エミール・ハーシュ オースティン・ティルデン(息子)
  ブライアン・コックス トミー・ティルデン(父)
  オルウェン・ケリー ジェーン・ドウ
  マイケル・マケルハットン シェルドン・バーク保安官
  オフィリア・ラヴィボンド エマ(オースティンの彼女)

父子で検死官を務めるトミー(父)とオースティン(息子)の元に急遽運び込まれた遺体。殺人事件の現場で見つかった若い女性の遺体は傷一つなく、死因も死亡時間も不明。

検死を進めると、関節の骨は砕け、肺は焼け、内臓は傷だらけ、でも体の表面はまったくの無傷・・・・・

その美しき死体を切り開くごとに、おぞましき謎と恐怖が親子を襲う!

 

解剖にスポットを当てたホラー。

サイコ・スリラーやスプラッター系の映画の中で検死・解剖シーンは珍しくないですが、本作は終始それに特化した密室系ホラー。

 

 

CGはなるべく使わないというこだわりで、遺体は生身の女優が演じ、解剖シーンでは特殊装具を身に付けて臨んでます。

非常に生々しくリアルに体を切り開き、腑分けし、皮を剥ぎ、脳みそ出し、がっつり見せてくるので、そういうの無理な方はまったく観れないと思います。

 

ストーリーにひねりはありませんが、「鈴の音の設定」など丁寧に恐怖を演出。解体グロだけに頼ったホラーではないです。

 

殺人鬼やモンスターに襲われ若い女がキャーキャー叫び声をあげるホラーではなく、静かにじわりとその世界に引き込んでくるようなテイストはジャパニーズ・ホラーのようでもありました。

 

比較的低予算の作品ですが、エミール・ハーシュ、ブライアン・コックスという、しっかりとキャリアと実力を持った2人のキャスティングも大きかったと思います。

 

(Jane Doe  ジェーン・ドウ)

ジェーン・ドウは、名前の分からない女性を指す時に使われる名称。

男性の場合は John Doe(ジョン・ドウ)。

日本での「名無しのごんべい」とか「山田太郎、花子」的な感じかな。

 

(見どころ)

●謎多き美死体ジェーン・ドウ

「美しすぎる死体」と揶揄されるのもうなずける美しさ。

演じたオルウェン・ケリーはアイルランド出身のモデルさんとの事で、白く白く美しい。彼女の顔アップシーンが非常に多く、美しく生々しく、まるでまだ生きてるかのよう。(実際に生きた人が演じてるわけで。)

体を切り刻まれながらも、表情無きその美しき顔のアップが映るたびに怖さと、今にも動き始めるんじゃないかというドキドキ感が襲ってくる。

「動くか!? 目がギョロッとしそう!」と煽ってきつつも、ジェーン・ドゥは一切動かさないという事を突き通した決断が潔くていい!

おっぱい丸出しの全裸なので、エロティックさも漂ってます。

 

モンスターの如き醜さが放つ怖さではなく、美しきゆえに醸し出す恐怖もまた格別。

 

★★★PICK UP LINES★★★

売春の犠牲者? 謎の多き遺体の真相は・・・・

 

オースティン

「舌が切られ、間接は骨折、膣内は損傷。仮説に合う。」

 

トミー

「外部しか見てない。まだ先は長いぞ。」