カッコーの巣の上で A

(ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST)1975

監督 ミロス・フォアマン  
キャスト ジャック・ニコルソン マクマーフィ(マック)
  ルイーズ・フレッチャー ラチェッド婦長
  ウィリアム・レッドフィールド ハーディング
  ダニー・デビート マーティーニ
  シドニー・ラシック チェズウィック
  ブラッド・ドゥーリフ ビリー
  クリストファー・ロイド テイバー
  ウィル・サンプソン チーフ
  スキャットマン・クロザース タータル(警備員)
     水飲み台です。
     水飲み台です。

アカデミー主要5部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞)を受賞しました。この主要5部門を受賞したのは本作を含め3作品だけです。(他2作品は、1934年「或る夜の出来事」と、1991年「羊たちの沈黙」)

 

精神病院という異質な世界へ飛び込んだ男と精神病患者達との交流、体制への

反抗を描いた作品です。

(アメリカン・ニューシネマ後期の作品という事になってます。)

原作はケン・キージーの同名小説です。ちなみに原作では主人公はチーフです。

 

映画の最後でマクマーフィーの頭に傷がついて廃人同様になってますが、これはロボトミー手術の後です。

(前頭葉の一部を切断する精神外科手術です。もちろん今はやってません。)

 

主演男優賞、女優賞を受賞した2人はもちろんですが、それ以外の患者役も良かったです。若い役者の芽吹きも感じます。

クリストファー・ロイドやブラッド・ドゥーリフはこれが映画デビュー作だそうです。

 

製作にマイケル・ダグラスが入ってます。元々はマイケルの父カーク・ダグラスが映画化権を持っていたそうで、紆余曲折を経て息子のマイケルが製作となり映画化されたようです。

 

(見どころ)

●みんなの演技。

 ジャック・ニコルソンは好きですが、彼の演技を見ていつも思うの

 は「演技」というよりか「顔芸」って感じ。

 

 何かの特集で、ルイーズ・フィッシャー演じるラチェッド婦長が

 ハリウッド映画の名悪役ナンバー1に選ばれていたような。

 

(好きなところ)

● チーフ

  

★★★PICK UP LINES★★★

上の絵のシーンです

 

マック

I'm gonna take this fucking thing, I'll put it through the window

and me and my buddy Cheswick are gonna out through the hall

down town, sit down in a bar, wet our whistles and watch the

ball game.

(こいつを窓に投げつけて、そこから町へ抜け出して、相棒のチェズウィックとバーで酒を飲みながら野球観戦といくのさ。)

 

テイバー

You're gonna lift that thing?

(そいつを持ち上げるって?)

 

マック

Yes, that's right!

(ああ、その通りだ。)

 

ビリー

May, you can't・・・can't lift that thing.

(無理だよ。持ち上げられないよ。)

 

 

*「wet one's whistle」で「一杯やる」の意です。

*題名「ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST」は直訳すると

 「カッコーの巣から飛び出す人」って感じでしょうか。

 「CUCKOO」には「アホ」、「CUCKOO'S NEST」には「精神病院」

 というスラング的な意味があるようです。

 

ちなみにカッコーは他の鳥の巣に卵を産む(托卵)ので巣は作らないです。