ウォルト・ディズニーの約束 B
(SAVING MR. BANKS)2013
監督 | ジョン・リー・ハンコック | |
キャスト | エマ・トンプソン | パメラ(P・L)・トラバース夫人 |
トム・ハンクス | ウォルト・ディズニー | |
ポール・ジアマッティ | ラルフ(運転手) | |
ブラッドリー・ウィットフォード | ドン・ダグラディ(脚本家) | |
ジェイソン・シュワルツマン | リチャード・シャーマン(弟 作曲家) | |
B・J・ノヴァク | ロバート・シャーマン(兄 作曲家) | |
キャシー・ベイカー | トミー(ウォルトの秘書長) | |
メラニー・パクソン | ドリー(ウォルトの秘書) | |
コリン・ファレル | トラバース・ゴフ(パメラの父) | |
ルース・ウィルソン | パメラの母 | |
アニー・ローズ・バックリー | 幼少期のパメラ(ギンティ) | |
レイチェル・グリフィス | パメラの叔母(ポピンズの原型) | |
ロナン・ヴィバート | ラッセル(パメラの代理人) |
1964年のディズニーのミュージカル映画「メリー・ポピンズ」。
その制作秘話を描いた作品。
1961年ロサンジェルス。
児童文学シリーズ「メリー・ポピンズ」を映画化するため、ウォルト・ディズニー(トム・ハンクス)は、原作者パメラ・トラバース(エマ・トンプソン)を招き、脚本家や作曲家たちと打ち合わせを始めるが、作品への思い入れが深いトラバース夫人はディズニー側が提案する脚本や台詞、音楽、キャスティングにことごとく難くせを付けてくる!
果たしてディズニーは、頑固で気難しいトラバース夫人を納得させ無事映画化に漕ぎつけられるのか!?
映画「メリー・ポピンズ」を観ている事を前提にしているような作品。
台詞やシチュエーションなど「メリー・ポピンズ」とリンクしてる所が多々あるので観ていないとあんまり楽しめないと思います
(見どころ)
●原作者パメラ・トラバースの過去と、「メリー・ポピンズ」に秘められた想い、SAVING MR. BANKS (Mr.バンクスを救う)
メリー・ポピンズに登場するバンクス一家は、トラバースの家族がモデルになってます。
特に彼女が大好きだった父親との思い出が色濃く反映されてます。
作中でウォルトが「メアリー・ポピンズが子供たちを助けに来た」と言った事に対し、トラバースが「子供たちを助けに来たと思ってるの?呆れた。」と言い放ちます。
自分も「メリー・ポピンズ」はメリーと子供たちの話だと思っていたので、本作を見て「メリー・ポピンズ」の見方が変わりました。
邦題は「ディズニー」の名を入れる事で客引きを狙ったものだと思います。内容と合っていないこともない。
●主演エマ・トンプソン
さすがアカデミー主演賞女優。(1992年「ハワーズ・エンド」)
いつも不機嫌で気難しそうな英国婦人を好演。
個人的にはこの役もアカデミー主演女優賞ものだと思います。
メリー・ゴーランドに乗って笑顔が漏れるシーンが好きです。
(パメラ・L・トラバース)1899年~1996年
「メリー・ポピンズ」の原作者。イギリスの児童文学作家ですが、出身はオーストラリアで本名はヘレン・ゴフ。「トラバース」というペンネームは父親であるトラバース・ゴフの名から。
作中でも描かれている通り、父親は銀行に勤めていましたが、アルコールに溺れ体調を崩し、彼女が7歳の時に病死。
高校卒業後、タイピストをしながら舞台女優になる。(その時付けた芸名がパメラ・トラバース) 1924年(25歳)にイギリスへ移住。詩人として創作活動を始め、1934年(35歳)に「メリー・ポピンズ」の第1作目を発表。
エンドロール中に、実際の打ち合わせの様子を録音したトラバース夫人の肉声が流れます。なるほど、これは気難しそう・・・
(作曲家 シャーマン兄弟)
多くのディズニー映画の楽曲を作っていく事になるシャーマン兄弟が初めて手掛けたディズニー作品が「メリー・ポピンズ」。
シャーマン兄弟の楽曲では「イッツ・ア・スモールワールド」が有名ですね。
★★★PICK UP LINES★★★
(シーン①)SAVING WHO
ウォルト
"No whimsy or sentiment" says the woman who sent a flying nanny with a talking umbrella to save the children.
(気まぐれや感傷はダメだと言うが、乳母(メリー・ポピンズ)は子供たちを助けるために、喋る傘で空を飛んでくる。)
トラヴァース婦人
You think Mary Poppins has come to save the children, Mr. Disney?
Oh, dear.
(メリー・ポピンズが子供たちを助けに来たと思っているの、ディズニーさん? あきれた。)
トラヴァース婦人の捨て台詞の oh dear は、イギリスでよく使われる口語表現。状況によって意味が変りますが、ここでは「残念」という意味合い。
他にも驚いた時に使ったり、「やばい」「やっちまった」という意味で使われたり。
(シーン②)マウス
ウォルト
I fought this battle from her side.
Pat Powers.
Oh, he wanted the mouse, and I didn't have a been in my pocket back then.
He was this big, terrifying New York producer.
I was just a kid from Missouri with a sketch of Mickey.
It would've killed me to give him up.
Honest to God, would've killed me.
That mouse is family.
私も彼女のように戦ったことがある。パット・パワーズとね。
彼は「ネズミ」を欲しがり、当時の私には金がなかった。
彼はニューヨークの恐るべき大物プロデューサーで、私はミズーリから出てきてミッキーのスケッチを抱えた若造だった。
彼に売り渡す事は命を売るようなもの。本当に死にも等しいようなこと。
あのネズミは家族なんだよ。