アメリカの都会で複雑な家庭環境の中、抑圧的な暮らしをしてきた神経質な少女が、親戚のいるイギリスの田舎を訪れ、豊かな自然やいとこ達と過ごす中で徐々に自分を取り戻し、恋にも落ちる･･･なんていう再生の物語はありがちですが、本作の特徴はテロや戦争という殺伐とした世界の中にその物語を放り込んで、戦時下での過酷なサバイバルも描いたところ。

前半の青春物語も後半のサバイバルも描き方は凡庸でありがちです。それらを１つの映画内でミックスしたとこに個性はあるかもしれませんが、どっちつかずで主張がぼやけてる感じが。

主人公デイジーの頭の中のノイズ、それを読み通すかのようなエディ等、

いまいちわかりにくく生かされていない部分も。

原作であるメグ・ローゾフの2005年の同名小説を読んだ方が面白いかも。

（見どころ）

●後半のサバイバル旅は緊迫感、緊張感があってよかったです。

●平穏な日常のすぐ隣にテロや戦争があるという設定が今観ると妙にリアリティを感じて怖い。