ロリータ B

(Lolita)1962

監督 スタンリー・キューブリック  
キャスト ジェームズ・メイソン ハンバート・ハンバート
  スー・リオン ロリータ(ドロレス)・ヘイズ
  シェリー・ウィンタース シャーロット・ヘイズ
  ピーター・セラーズ クレア・クィルティン

1955年出版のウラジミール・ナボコフの同名小説が原作です。

少女への偏った愛や性的倒錯を描き、単なるポルノと思われかねない

この原作小説自体が、結構話題になりました。ロリコン(ロリータ・コンプレックス)という言葉の語源にもなりました。

 

話の大筋は原作通りですが、性的な描写が一切無くなっています。

何かと規制が厳しかった時代でしたので、キューブリックもその辺りを配慮したのかもしれません。撮りたいように撮っていたら、なかなか過激な作品になったかもしれませんね。

児童性愛のような偏執さを画的に見せるための作品ではなく、人の心の奥に潜む欲望をえぐった人間ドラマだと思います。

ベテランスター俳優のジェームズ・メイソンが抑えめの演技で、ロリータに夢中になる男を好演していました。

 

1997年にも映画化されてます。こっちの方がより原作に忠実なようです。

 

(好きな所)

●ロリータ役のスー・リオン(当時15歳) 

 確かにかわいいし、魅かれるのもわかる。

 水着での登場シーンは印象的ですね。主人公のハンバート同様

 一瞬心奪われる人もいるのでは。

★★★PICK UP LINES★★★

危ない傾向

 

What drives me insane is the twofold nature of this nymphet・・・

of every nymphet, perhaps.

This mixture in my Lolita of tender, dreamy childishness and a kind of eerie vulgarity.

I know it is madness to keep this journal, but it gives me a strange thrill to do so.

 

私はこの少女の持つ二面性に狂わされる。

少女とは皆そういうものなのかもしれない。

ロリータの夢見るようなあどけなさと、ある種の不可解な卑俗さ。

こんな日記を書くのは危ういのだが妙なスリルがある。

 

*nymphet(ニンフェット)という単語は「少女」と訳しましたが

原作小説の中でハンバートが「10~14歳くらいのあどけなさと性的な魅力感じさせる女の子」の意味で使っていた言葉です。本作で初めて使われた

言葉というわけではないようです。