レジェンド  狂気の美学 

(LEGEND)2015

監督 ブライアン・ヘルゲラルド  
キャスト トム・ハーディー

レジー(レジナルド)・クレイ

ロン(ロナルド)・クレイ 

  エミリー・ブラウニング  フランシス(レジーの恋人→妻) 
  デヴィッド・シューリス   レズリー・ペイン(実務、相談役)
  ポール・アンダーソン アルビー(レジーの部下) 
  アダム・フォガティ ビッグ・パット(用心棒) 
  タロン・エジャトン テディ(ロンの小姓)
  クリス・メイソン ロンの小姓
  クリストファー・エクルストン ニッパー・リード刑事
  コリン・モーガン フランク(フランシスの兄)
  タラ・フィッツジェラルド フランシスとフランクの母 
  ポール・ベタニー チャーリー・リチャードソン
  シェーン・アットゥール ジョージ・コーネル(チャーリーの部下)
  チャズ・パルミンテリ アンジェロ・ブルーノ(米のマフィア)
  サム・スプルエル ジャック(レジーに小突かれていた奴)
  ケヴィン・マクナリー 英首相(ハロルド・ウィルソン)
  ジョン・セッションズ ブースビー卿

1960年代。

ロンドンの裏社会を牛耳った双子のギャングスター、クレイ兄弟を描いたギャング・ムービー

 

ギャング映画はたくさんありますが、大抵はアメリカのギャング。

本作はイギリス、ロンドンのギャング・ストーリーになります。

 

(クレイ兄弟)

実在した一卵性双生児のギャング兄弟

ギャングは身内を大事にするので、親子や兄弟の物語になることはよくありますが、双子ってのはレア!

映画はおおまか実話にそって描かれているようですが、そこは映画。

2人はだいぶキャラ付けされているとは思います。

 

(見どころ)

●主演トム・ハーディー。双子二役の熱演!

クレイ兄弟と同じく英ロンドン出身のハーディーがギャングの兄弟を見事に演じてました。

眼鏡で一見真面目そうに見えるロンのクレイジーさが面白かったです。

 

ちなみにトム・ハーディーは2020年「カポネ」では、米を代表するギャング、アル・カポネを演じてます。

 

(ギャングのテンプレート)

ギャングのボスにまで登り詰める男は、腕っぷしが強くて(ボクサーあがりが多い)、敵には容赦なく冷酷で、仲間や家族想いな面もあり、登り詰めるほどに疑心暗鬼になり、かたぎになりたいけど裏社会からはなかなか抜け出せず、強がっていきがっていても支えを失うと意外と精神的に脆かったり。

そんな破天荒な男の生き様を楽しむのがギャング映画。

映画化するという事はその人物の特徴やエッセンス、象徴的な出来事をギュッと凝縮させるという事。でもそうするとどのギャング映画のどのギャングスターもだいたい同じキャラになる。

 

破天荒な生き様がテンプレート化されてしまい、どの作品を観ても同じように感じてしまうのがこのジャンルのネック。

一見派手な生き様は愉快ですが、所詮は暴力にモノを言わせてきた犯罪者。

ギャングスターという輩は瞬間的な輝きを放つ事はあっても、たいした深みはないのかもしれません。

 

★★★PICK UP LINES★★★

冒頭  フランシスの語り

 

London in the 1960s.

Everyone had a story about the Krays.

You could walk into any pub to hear a lie or true about them.

But I was there and I'm not careless with the truth.

They were brothers, but boud by more than blood.

They were twins as well, counterparts.

Gangster princes of the city they meant to conquer.

Ron Kray was a one-man London mob.

Bloodthirsty, illogical and funny as well.

My Reggie was different.

Once in a lifetime do you find a street-fighting man like Reg.

 

1960年代、ロンドン。

クレイ兄弟を知らぬ者などおらず、どの酒場に入っても2人の噂話で持ち切りだ。でも私は2人の真実を知っている。

血よりも深い絆で結ばれた兄弟、対をなす双子。

街を支配するギャングの帝王。

ロン・クレイはロンドンを束ねる凶暴で残忍非道な変わり者だ。

私のレジーは違った。勇敢で戦いを恐れない男。