ラ・ラ・ランド B

(La La Land)2016

監督 デミアン・チャゼル  
キャスト エマ・ストーン ミア・ドーラン 
  ライアン・ゴズリング セブ (セバスチャン)
  ジョン・レジェンド キース
  キャリー・ヘルナンデス ミアのルームメイト(赤ドレス)
  ジェシカ・ローテ ミアのルームメイト(緑ドレス)
  ソノヤ・ミズノ ミアのルームメイト(黄ドレス)
  フィン・ウィットロック ミアのボーイフレンド
  トム・エヴェレット・スコット ミアの夫
  ローズマリー・デウィット セブの姉
 

J・K・シモンズ

ビル (セブの働く店のオーナー)

女優を目指すがなかなか芽が出ないミア(エマ・ストーン)と、売れないジャズピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)。

互いの夢を語り、恋を謳う2人。

理想と現実。挫折と成功。

すれ違う想い。

その恋の結末は。

 

ストレートなラブストーリー。

ストレートなミュージカル。

 

アカデミー監督賞、主演女優賞、 作曲賞、歌曲賞等を受賞しました。

クオリティーは高いものの、ストレートすぎて独創性がない。その辺で作品賞には届かない気がします。

 

(ストーリー)

王道のド真ん中を行くラブストーリー。

ひねりはなく王道の持つ普遍的なロマンスのワクワクドキドキなトキメキを楽しめます。

 

(音楽)

ミュージカル映画ですが、主演2人の歌や踊りをガッツリ前面に押し出して見せつけてくるような作品ではありません。

曲や歌はクラシカルで2人の心情を情感豊かに表現してます。

ミュージカル映画にしては尺も短め。(ちょうど2時間くらい)

音楽は表現の一手段として使われている感じです。

 

冒頭の高速道路のシーンが一番ミュージカル映画っぽいです。

 

(見どころ)

●曲

アカデミー歌曲賞を受賞した「City of Stars」や、本作のメイン音楽にもなっていた「Mia & Sebastian's Theme」がステキです。

心に残るメロディー。

音楽を担当したのはチャゼル監督の大学時代の友人で、2014年のチャゼル監督作「セッション」でも音楽を担当したジャスティン・ハーウィッツ。

 

●画

画の美しさにはかなりこだわってる感じでした。

原色系の衣装。美しい背景。

曲とともに2人の心を情緒的にみせてくれます。

 

●エマ・ストーン

アカデミー主演女優賞を受賞。

大きな目を生かした豊かな表情はステキです。アン・ハサウェイみたい。

紋切型のストーリーやキャラだったせいもありますが、機微な演技ではない。

オーディション・シーンでの、ややオーバーめにした演技(顔の表情)が好きです。

 

●ラスト 

自分の店で、ミアを前に Mia & Sebastian's Theme を引き始めるセブ。

走馬燈で駆ける2人の可能性の物語。IFラブストーリー。

    ↓

現実に戻り、しばし見つめ合い、そして微笑み合う2人。

 

切ないシーンです。

 

結局2人が結ばれなかった事の切なさよりか、かつて互いに語り合った夢をかなえて成長した2人が、決して戻る事のない若き日の恋の輝きや情熱に思いを馳せる切なさ。青春へのノスタルジック的なものを感じました。

 

観る人の歳や価値観で見方や思いも変わるでしょう。

 

★★★PICK UP LINES★★★

切なさが募ってくるシーン

 

ミア

Where are we?(私たちは?)

 

セブ

Griffith Park.(グリフィス公園。)

 

ミア

Where.... are we?(私たちは?)

 

セブ

I know.   I don't know.(分かってるよ。  さあね。)

 

ミア

What do we do?(どうする?)

 

セブ

I don't think we can do anything.  When you get this.

(どうもできないさ。君が受かった時は。)

 

ミア

If I get this...(もし受かったら・・・)

 

セブ

When you get this you've got to give it everything you've got.

Everything. It's your dream.

(受かった時は、君はそれに全てを注ぎ込まないと。全てだ。君の夢なんだから。)

 

 

※ミアの where は場所ではなく、2人の状況のことを意味してます。

2度目のWhere are we? の後にすげー小さい声でセブが I know.(わかってる。)と返してます。