マラソンマン B

(marathon man)1976

監督 ジョシュ・シュレシンジャー  
キャスト ダスティン・ホフマン  ベイブ ・レビー
  ロイ・シャイダー ドク・レビー
  マルト・ケラー エルサ・オペル 
  ローレンス・オリヴィエ クリスチャン・ゼル
  ウィリアム・ディヴェイン

ジーンウェイ(ジェニー)

  リチャード・ブライト カール(ゼルの部下 若い方)
  マーク・ローレンス エアハルト(ゼルの部下)
  ベン・ダヴ クラウス・ゼル(クリスチャンの兄) 
  ティート・ゴヤ 近所のアフリカ系のあんちゃん
  ジェームズ・ウィン・ウー 仏での刺客 
  ジャック・マラン ルクレルク(仏人の取引相手)
  フリッツ・ウィーヴァー ビーゼンタール教授
  ロッテ・パールフィ・アンドール

47丁目の老婆

ジョギングが趣味の大学院生ベイブ(ダスティン・ホフマン)が、元ナチの戦犯一派の絡んだ騒動に巻き込まれていく様を描いたスリラー・サスペンス。

 

場面展開が多い群像劇風の始まり。練って凝った作りの重厚そうなサスペンスを予感させますが、後半戦で一気にハードボルドな展開となり、ぐいぐい煽ってくるスリラーに仕上がってます。

 

無関係なパンピーが恐ろし気な事件に巻き込まれて酷い目に合わされるが最後には肝が据わっちゃって反撃開始!ってパターンのヤツです。

 

長距離走が好きというベイブの設定。その趣味が役に立つ逃走シーンはあるものの、この設定にはあまり意味がなかった。タイトルにもなっているので、もう少し筋に絡むような話があってもよかったかな。

 

(ラスト)

冷酷非道な元ナチの親玉ゼル(ローレンス・オリヴィエ)を、ベイブの手で直接始末しても良かったかもしれませんが(当初はその予定だったそう)、そうしなかった事で、ベイブが単なる復讐鬼で終わらずに良かったと思います。

 

(脚本:ウィリアム・ゴールドマン)

アカデミー脚本賞受賞作家のウィリアム・ゴールドマンの同名小説が原作。

ゴールドマン自身が本作の脚本も担当したため、かなり原作小説に忠実なストーリーになっているようです。そのせいか映画的にはあえて描かなくてもいいようなシーンもあったように思えます。(隣人に自分の部屋から服などを持ってくるよう頼むシーンや、ゼルが47丁目に出向きダイヤの価値を確かめるシーンなどは、小説の章としてはよくても、テンポのある映画の中では、ちょっと浮いててリアリティに欠ける感じがします。全体的にもやや強引で無理のある展開が目立ったと思います。)

 

(監督:ジョシュ・シュレシンジャー)

ベルリン国際映画祭金熊賞、アカデミー監督賞を受賞した名監督。

ダスティン・ホフマンはアカデミー監督賞を受賞した1969年「真夜中のカーボーイ」以来の起用。

 

(悪党ゼル役:ローレンス・オリヴィエ)

舞台や映画の世界で、俳優だけでなく監督や製作者としても活躍し、アカデミー作品賞、監督賞、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞してきた名優。こんな卑劣なガチ悪役を演じたのは本作くらいでは。後に発売された彼の自伝では、一番お気入りの役は本作のゼル役だったと記されています。

拷問シーンもいいですが、個人的にはキラキラと光り輝くダイヤモンドたちを目にして喜びを隠しきれないシーンが好きです。

本作撮影当時は病気を押おしての出演で体力的にはしんどかったようです。

画面を観ててもそんな感じがします。

 

さらに主人公にはハリウッドのスター俳優のダスティン・ホフマン。

かなりのいろんなジャンルで活躍しているタレントが集まってますが、その割にはコスパはそんなに良くない作品な気がします。

 

(デンタル拷問)

印象に残る拷問。いろんな映画でいろんな拷問シーンが描かれていますが、歯攻めは他にないかも。歯医者に行ったことがある人なら誰でも想像できる痛みなので、見てて余計に痛く感じる。

 

(好きなところ)

●ゼルが出てくるシーンに使われている重厚な感じのBGM。

★★★PICK UP LINES★★★

だから、何がですか~!!?

 

ゼル

Is it safe?(安全か?)

 

ベイブ

Is what safe?(何が?)

 

ゼル

Is it safe?(安全か?)

 

ベイブ

I don't know what you mean.(何のことかわからない。)