プリデスティネーション 

(PREDESTINATION) 2014

監督

マイケル・スプエリッグ

ピーター・スピエリッグ
キャアスト イーサン・ホーク バーテンダー / テンポラル(航時局)・エージェント
  サラ・スヌーク ジェーン / ジョン
  ノア・テイラー ロバートソン

タイムトラベルで連続爆破犯を追う捜査官。

 

とあるバーで自らの数奇な半生を語る女。

 

タイムトラベルによって生まれた奇妙な物語・・・

 

タイムパラドックスをネタにしたSFドラマ。

オーストラリア映画です。

 

タイムパラドックス「どっから始まり?ループ」を最大限活用したアイデア作。

奇抜な発想力だなーと感心しましたが、原作は古典SF小説。SF界を代表する作家の一人、ロバート・A・ハインラインの1958年の短編小説「輪廻の蛇」(原題:All You Zombies)

 

まともに考えようとすると、こんがらがり、よくわからなくなってしまいますが、クレイジーな余韻だけは強烈に残してくれるユニークな作品。

 

(見どころ)

●狂気の環。

 

(タイムパラドックスについて)

タイムトラベルで過去の出来事に介入した事で生じる様々な矛盾の総称。

●親殺しのタイムパラッドクス

代表的なタイムパラドックス。

タイムマシンで過去に戻り、自分を生む前の親を殺してしまった場合。

親を殺したので、自分は生まれず存在しなくなるが、自分が存在しなくなると、親は殺されず、自分は生まれる事になる。

 

●鶏が先か卵か(どっから始まり?ループ)

見知らぬ老人からタイムマシンの設計図を貰う。それを元にタイムマシンを完成さる。そしてタイムマシンを使い過去へ戻り、過去の自分に設計図を渡す。設計図が最初に作られたのはどこ?

本作ではこのパラドックスそのものが物語になってます。

 

SF作品では、これらの矛盾を解消するため、

「過去で何をしても、未来で起こる最終的な結果は変えられない」

「分岐した別の時間軸が発生する」といったような解釈、ルールが設けられたりしてます。

 

★★★PICK UP LINES★★★

シーン①バーにて

 

バーテンダー

What comes first, the chicken or the egg?(鶏が先か、卵が先か?)

 

とある女

The rooster.(雄鶏。)

 

Oh, shit, see?  I'm terrible.
(そう、まずは交尾だ。)

 

 

シーン②特別な

 

航時局エージェント

The snake that eats its own tail, forever and ever?

(自分の尾を食い続ける蛇か。)

 

ロバートソン

You're here to create history and influence what is to come.

(来たるべき歴史を創るんだ。)

 

航時局エージェント

I don't think I can do it. (俺に出来るとは思えんが。)

 

ロバートソン

Understand. You are more than an Agent.

You're a gift given to the world through a predestination paradox. You're the only one, free from history, ancestry.

 (いいか、君は単なる捜査官ではない。運命の矛盾よりこの世に産み落とされた贈り物。この世で唯一過去とのつながりを持たぬ者。)

 

航時局エージェント

The rooster. (雄鶏か。) 

作中で「タイムマシンが作られた1981年を起点に、前後53年の間しか移動できない。」と言ってました。その106年間の中を永遠に繰り返す世界なのかな。

 

※タイトルの predestination は「運命、宿命」の意。