ブルー・マインド 

(BLUE MY MIND) 2017

監督 リーザ・ブリュールマン  
キャスト ルナ・ヴェドラー ミア
  ゾーイ・パスティル・ホルトアイゼン ジアンナ
  レグラ・グラウヴィラー ミアの母
  ゲオルク・シャーレック ミアの父
  デヴィッド・オーバーホルツァー ロベルト(クラスメイト)
  Lou Haltinner ネリー(ジアンナ友人)
  Yael Meier ヴィヴィ(ジアンナ友人 ドレッド)
  Michael Schweizer Anliker 出会い系の男

ミア。 15歳の少女。

心も体も変化し、言い知れぬ不安が襲い来る日々。

悪友、酒、ドラッグ、SEX・・・・

何をしても満たされない。

そんな青春の危うさを描いたドラマかと思いきや、・・・んっ、なんかこの変化、普通じゃなくない?

ヤバくない!?

 

スイス映画。

異形なものへと変化していく女の子のお話。

レンタル屋さんではホラー・コナーに置かれていました。公式HPでもジャンルはホラーになっていましたが、ホラー映画ではありません。

少女の不安や、思春期の変化を極端な形にして描きだしたドラマです。

 

スイスではいろんな映画賞を受賞しているようです。

 

(とにかく不安げ)

主人公ミアが、とにかく何か不安で落ち着かない様子が画面から終始伝わってくるので、観ているこちらの心もなんか不安な感じになります。

ミアを演じたルナ・ヴェドラーの演技や表情だけでなく、画面の暗さや影でも心情を巧く表現できていると思います。

 

特に印象的なのは、最初と最後の海のシーン。

どちらも「快晴で青く澄んだ空と海と砂浜」ではなく「暗く淀んだ空と海と岩場の海岸」。

最後にミアが新たなスタートを決意したその海でさえ、晴れやかではなく、不安に満ちた出発である事が伺えます。

 

ちなみに監督&脚本のリーザ・ブリュールマンも女性です。

 

タイトルのブルー(blue)はナーバスで憂鬱な心や水や海の事だと思います。

 

(人魚)

少女の体や心の変化、その不安を人魚化するという極端な形にして生々しく描いてます。

 

「少女の人魚」というと美しくて可愛らしいイメージが浮かぶかもしれません。ミアも美人ですが、足が尾ビレへと変化する過程はグロテスク。

魚の下半身は人魚姫のような美しい感じはなくモンスターの尻尾みたい。(あと、結構着ぐるみ感があり、動きがぎこちなかった)

 

本作とは全然異なりますが、体が段々と人ならざるものへと変わっていくものでは2013年「スリーデイズ・ボディ」があります。

こちらは人魚ではなく、ゾンビでホラー映画です。

 

(見どころ&好きなところ)

●主演ルナ・ヴェドラー。撮影当時は15歳か16歳。

この手の作品ではキャスティングが重要。

もちろんキレイでかわいいんですが「子供と大人のちょうど境目くらいな感じのする女の子」を見事に見つけてきたなと思います。

結構、きわどいシーンにも体当たりで挑んでます。

 

★★★PICK UP LINES★★★

セラピストに話すミア

 

全てが変わったの。

何をやっても自分じゃないみたい。