フルートベール駅で B

(FRUITVALE STATION)2013

監督 ライアン・クーグラー  
キャスト マイケル・B・ジョーダン オスカー・グラント 
  メロニー・ディアス ソフィーナ
  オクタヴィア・スペンサー ワンダ(オスカーの母)
  アーナ・オライリー ケイティ(魚を買う女性)
   

ボニー(オスカーの祖母)

  アリアナ・ニール タチアナ(オスカーの娘)
  ケヴィン・デュランド 鉄道警察

こんな理不尽はない。

 

そんな現実を切り取った作品です。

 

2009年1月1日。

カリフォルニア州オークランドのフルートベール駅で起きたオスカー・グラント三世射殺事件を題材にした映画。

 

電車内で乱闘騒ぎを起こした22歳の黒人青年オスカーが丸腰・無抵抗の状態で白人警官に射殺された事件。

現場に居合わせた人が携帯などで撮影していた動画がネット上にアップされると各地で抗議デモや暴動が起こり、日本でもニュースになった事件です。

 

冒頭で実際の映像が流れます。

起った事件そのものではなく、事件で命を落としたオスカー・グラントという一人の人間の人となり、家族や友人を描くことで、起こってしまった事件の哀しさや、理不尽さを訴えかけてきます。

「面白い」「面白くない」で計るような作品ではないです。

 

世の中、理不尽なことだらけです。(究極は戦争だと思います。)

だけど抵抗できない状態の丸腰の人間を警官が打つかね!

 

アメリカではずっと前から似たような事件が起きてます。

人の心に根深く残る差別という社会問題なのか、撃った警官個人に問題があったのか・・・

 

監督&脚本のライアン・クーグラ―もアフリカ系です。

本作が初監督作となります。

製作はフォレスト・ウィテカーが務めてます。

 

(見どころ)

●描かれているのは2008年大晦日の朝から、射殺されるまでの1日。

たった1日ですが、その中でオスカー・グラントって人がどんな人かをギュッとつめて描いてる。

全然完璧じゃないし、過ちを犯してるし、それでも家族と共に前を向いて生きようとしてる。そんなごく当たり前な人の暮らしが、結末をわかっているので、刺さってきます。

 

★★★PICK UP LINES★★★

娘(タチアナ)の不安  予感?

 

タチアナ

 Nooo! Don't go.  I'm scared.(ダメ!行かないで。怖いの。)

 

オスカー

Scared of what?(何が怖いの?)

 

タチアナ

I hear guns outside.(鉄砲の音がする。)

 

オスカー

You know what, baby?

Those are just firecrackers. You'll be safe inside, with your cousin.

(いいかい、あれは爆竹の音だ。ここにみんなといれば大丈夫。) 

 

タチアナ

 But what about you Daddy?(パパも大丈夫?)

 

オスカー

Me?  Baby, I'll be fine.(俺かい?ああ大丈夫さ。)