望む夢が何でもかなう島

ファンタジー･アイランド

 

ある者は復讐を、ある者は人生のやり直しを、ある者は故人との再会を。

 

あらゆる望みが時間や空間を超えて叶えられ、喜び、戸惑う者たちにやがて悪夢が襲いかかる。

 

謎の島に隠された秘密とは！？

 

（ファンタジー × スラッシャー）

1977～84年放送のアメリカのTVドラマを原作として、ホラーの老舗ブラムハウス・プロダクション製作したスリラー・ホラー作ですが、ホラー要素はかなり薄め。

島に招かれたゲストたちと、彼らの望んだ夢の中の人物たちが時間や空間を飛び越えて島の中で入り混じって進んで行く展開はカオスで楽しいです。

 

終盤にかけては、登場人物たちの間に隠されていた共通点が見つかり、皆殺しを企む黒幕は一体誰なんだ！？というB級スラッシャー映画的なテイストになっていきます。

それも悪くはないですが、ファンタジー要素を強く効かせてミステリアスなテイストにしても良かったのかなと思ったり。

 

人種や性的指向の異なる登場人物をバランスよく配しているあたりが、今風な作品だなと思います。

 

（面白いところ）

●登場人物たちの秘された繋がり

「夢をかなえるために島に来たゲストたち」と「ゲストの望む夢に応えて島が作りだした黒い液体のキャラたち」が入り混じる展開ですが、ゲストの夢のために現れるのは「黒い液体のキャラ」だけではないのがミソ。

 

イジメっ子のスローンのように実際の人間も誰かの夢のために島に連れて来られるので、「ゲストたちが、実は他のゲストの夢のために連れてこられた存在」なのかもしれないという疑惑がスリリング。