ドリームガールズ B

(DREAMGIRLS)2006

監督  
ビル・コンドン  
キャスト  
ジェニファー・ハドソン エフィ・ホワイト 
ジェイミー・フォックス カーティス・テイラー・Jr
ビヨンセ・ノウルズ ディーナ
アニカ・ノニ・ローズ ローレル 
エディ・マーフィ ジミー・アーリー
キース・ロビンソン C.C.(エフィの兄 作曲家)
シャロン・リール ミシェル(新加入メンバー)
ダニー・グローヴァー マーティ(ジミーの古参マネージャー)
ヒントン・バトル ウエイン(カーティスの部下)
マライア・イマン・ウィルソン ディーナの娘
マイケル・レオン・ウーリー タイニー・ディクソン・ジョー
ケン・ペイジ マックス(クラブオーナー  マーティの古い友人)
ジョン・リスゴー ディーナが会った映画関係者
ジョン・クラシンスキー ディーナが会った映画関係者

1960年代アメリカ、デトロイト

歌手としての成功を夢見るディーナ

エフィローレルのトリオグループ。

プロデューサーとして彼女たちに賭ける男カーティス

華やかなショービスの世界で、駆け上がって行く者たちの光と影、悲喜こもごもを描いたミュージカル映画

 

 

アメリカの誇るアフリカ系ディーバ、ビヨンセや、本作が実質的なデビューとなったジェニファー・ハドソンなど、アフリカ系女性歌手の圧巻の歌唱を堪能できます。

 

芸能の世界で成り上がろうとする者たちのドラマですが、汚い事にも手を染めて、帝国を築き、辣腕を振るうカーティスの様は、まるでギャング映画を観ているようでもありました。

 

登場人物のほとんどがアフリカ系で、時代は1960年代。

黒人差別は芸能の世界にもあったようで、キング牧師の演説や1967年デトロイト暴動などにも触れながら、差別への闘いという面も持たせたドラマになってます。

 

(原作)

1981年初演のブロードウェイの同名ミュージカルの映画化作になります。

役名、ストーリー、楽曲もミュージカル版を概ね踏襲してます。

 

(モデル)

モデルとなったのは60年代に活躍したザ・スプリームス(ダイアナ・ロスとザ・スプリームス)モータウン・レコードを立ち上げたベリー・ゴーディー・Jr

 

ディーナ(ビヨンセ)がダイアナ・ロス

カーティス(ジェイミー・フォックス)がベリー・ゴーディー・Jr

ーティスの立ち上げたレインボー・レコードモータウンレコードに当たります。

 

現実に則した部分もありますが、あくまでフィクション作

実際とはかなり違っています。

 

スプリームスゴーディーはデトロイト出身。

ミュージカル版ではシカゴに変えられましたが、本作では実際の通りデトロイトになってます。

 

ダイアナ・ロスゴーディーは関係は持っていたものの結婚はしてません。

作中ではディーナが映画「クレオパトラ」へ出演する話が進められていましたが、ダイアナ・ロスが実際に出演したのは1978年「ウィズ」(オズの魔法使いをアフリカ系キャストで演じたミュージカルの映画化作)

ディーナは「クレオパトラ」出演に消極的でしたが、ダイアナ・ロスは自ら自分を売り込むなどして、積極的に役を取りに行ってます。

 

その他、ジミー・アーリーや、C.C.は当時の関係者や歌手などから着想を得て作られた架空のキャラ。

エフィスプリームスのメンバー、フローレンス・バラードなどからインスパイアされたキャラです。

 

本作からさらにインスパイアされたのが矢島美容室かな。

 

(見どころ)アフリカ系パワーが躍動する圧巻の歌唱力

●エフィ(ジェニファー・ハドソン)のAnd I am Telling You I'm not going

グループから追い出さるシーンでカーティスに詰め寄るエフィ渾身の叫び。

歌だけでなく、表情(演技)も込みで物凄いパワーが溢れ出しているシーン。

 

オーディションでエフィ役を勝ち取ったジェニファー・ハドソンは、ゴールデングローブ助演女優賞、アカデミー助演女優賞を受賞します。

助演女優賞??主演じゃないの?と思いましたが、主演はディーナ役のビヨンセ。私の中では、ジェニファーが主演です。

 

●ディーナ(ビヨンセ)のListen

カーティスへ別れを突き付けた決別と決意の曲。

ビヨンセもさすが魅せてくれます。

 

★★★PICK UP LINES★★★

ブラックジョーク

 

エフィ

Do you think it's right to promote an amateur performer over a professinal?

(プロを差し置いて素人を売り込むなんてどういうつもり?)

 

カーティス

I don't know what this is about.(なんの事だ?)

 

エフィ

It's about fairness, Curtis.  It's about people playing their dues.

Ain't that what you keep telling me?

"Get in line, Effie. Wait your turn."

So why am I sitting here without so much as a B-side on the 45 when an amateur like Mertin Luther King Jr. get his own freakin' album? I mean, can he even sing?

(フェアじゃないわ、カーティス。ルールってものがあるでしょ。いつも私に言ってるじゃない。「順番があるんだ、待て。」って。

私はシングルB面ですら歌わせてもらえずに待っているのに、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアなんて素人がアルバムまで出してる。

こんなの歌でもないのに。)

 

※「45」は毎分45回転のレコード盤(EP盤)のこと。

シングル盤、ドーナツ盤とも。