追憶の森 B

(THE SEA OF TREES)2015

監督 ガズ・ヴァン・サント  
キャスト マシュー・マコノヒー  アーサー・ブレナン 
  渡辺 謙 ナカムラ タクミ
  ナオミ・ワッツ ジョーン・ブレナン
  安東 生馬 樹海の救助隊員
 

リョウコ・セタ

空港カウンター係
  ジェームズ・サイトウ 日本の医者

自殺するため日本の富士山麓、 青木ヶ原樹海へと立ち入ったアメリカ人のアーサー。同じく自殺を計り樹海を彷徨っていた日本人の男タクミと出会う。

何故自殺を考えるに至ったのか・・

生への答えは見つかるのか・・

2人はともに樹海を彷徨う・・・

彼岸と此岸の狭間の森を・・・

 

監督は2003年「エレファント」でカンヌ映画祭のパルムドールと監督賞を受賞したカズ・ヴァン・サント。

主演はオスカー俳優のマシュー・マコノヒーに、世界の渡辺謙。

脇にはナオミ・ワッツ。

 

実力のある期待の持てそうな面々ですが、カンヌ映画祭ではブーイングをくらったそうな。そのためかアメリカ映画にもかかわらず、アメリカで公開されていないそうな。ストーリーはありがちですが、決してそんなに悪い作品ではないのでかわいそう。

 

主人公が樹海に立ち入って早々に死体と遭遇するところなんかはウソくさいなと思いましたが、自殺の名所として知られるこの地を、あの世とこの世の境目のような場所として、樹海での出来事をファンタジーとして描いている感じです。

「エンタメ!」という感じではなく、じんわりと感じる作品。

日本が舞台だからか、内容的にも邦画を観ているような感じもしました。

 

マコノヒーが渋谷を歩く等、日本でもロケを行っていますが、樹海のシーンはほとんどアメリカ マサチューセッツ州の森で撮られてます。入口の立て看板や、立ち入り禁止の札も小道具として作られたものです。

 

カンヌで何故ブーイングを受けたかはわかりませんが(いやそりゃ、つまらなかったからだろうけど)、こういう感覚というか、死生観は欧米人には伝わりにくのかな。

 

(見どころ)

●妻との関係を後悔するアーサーが樹海で体験した事の本当の意味とは・・・

 

日本人にはネタバレしやすい・・・・

 

 

(青木ヶ原樹海) 

自殺の名所として知られている通り、実際毎年自殺する人はいるようです。

その数、年間数十人とも言われておりますが、遊歩道がしっかり整備され、トレッキングで人気の観光スポットでもあります。

方位磁石が狂うというのは完全なデマ。普通に使えます。

死にに来る人は遊歩道を外れて森の奥へと進んで行くわけですが、青木ヶ原に限らず、その人が本当に死ぬ気で森へ立ち入っていくならば、どこの森でも死ねるでしょう。

主人公アーサーがした通り「a perfect place to die」でネット検索すると、確かに Aokigahara Forest と出てきます。

ホントに外国人も自殺するためわざわざやってくるのかな。

 

★★★PICK UP LINES★★

樹海入口の立て看板

 

THE LIFE YOU WERE GIVEN FROM YOUR PARENTS IS PRECIUOUS.

ONCE MORE, MADITATE ON YOUR PARENTS, YOUR SIBLINGS, YOUR CHILDREN.

THINK ABOUT THEM, DO NOT SUFFER ALONE.

 

命は両親からいただいた大切なもの。

もう一度、両親や兄弟、子供のことをよく考えてみましょう。

一人で悩まないで相談してください。