ザリガニの鳴くところ B
(Where The Crawdads Sing)2022
監督 | |
オリヴィア・ニューマン | |
キャスト | |
デイジー・エドガー・ジョーンズ | カイア(キャサリン・D・クラーク) |
テイラー・ジョン・スミス | テイラー |
ハリス・ディキンソン | チェイス・アンドリュース |
スターリング・メイサー・Jr | ジャンピン・マディソン(雑貨屋店主) |
マイケル・ハイアット | メイベル(ジャンピンの妻) |
デヴィッド・ストラザーン | トム・ミルトン(老弁護士) |
ギャレット・ディラハント | カイアの父 |
アーナ・オライリー | カイアの母 |
ローガン・マクレー | ジョディ(カイアの兄) |
ビル・ケリー | 保安官 |
ジョジョ・レジーナ | カイア(幼女期) |
1969年。
ノースカロライナ州の田舎町。
町はずれの湿地帯で男の変死体が発見される。
湿地に一人で暮らし、町の人々から「湿地の女」と呼ばれ蔑まれてきた女性に殺人の容疑がかけられるが・・・
(ネイチャー・ガール・ライフ & サスペンス)
一応、フーダニットのサスペンスという形にはなっていますが、ミステリーではなく、幼い頃から湿地という自然の中で一人生き抜いてきた少女を描いたドラマ作。
人との関わりを避けて湿地で一人生きてきたという主人公の特異性は面白いですが、外の人間との関わりについては「男女関係のもつれ」「三角関係」という陳腐な関係をベースしたサスペンスにクローズアップしてしまったのが残念。
もっとユニークなドラマがあったら良かった。
サバイバル、サスペンス、ロマンス・・・
良く言えば幅広いテーマを扱っている。
悪く言えば焦点のぼやけた作品。
(原作)
2019年にアメリカで最も売れた同名の大ベストセラー小説が原作。
著者の動物学者ディーリア・オーウェンズは御歳69歳にして小説処女作。
(アフリカに住んでいた時の回顧録などの出版はあり。)
(ザリガニの鳴くところ)
ザリガニは鳴かないので比喩的な表現。では一体それはどこだったのか?
自然そのもの、自然の摂理だったという事でしょうか。
作中でカイアは「自然界に道徳はなく、善悪もない」と言っていました。
ただ生き抜くために戦ったり、捕食したり。
そして湿地で生き抜いてきたカイアの属性も人間界ではなく自然界。
「人間関係のトラブルのため」ではなく、「自身が生き抜くため」にカイアは行動(殺人)した。
ザリガニの鳴くところ(自然界)においては、それは悲劇でも罪でもない。
しかし、限定的とはいえ、カイアは人間社会と関わりを持っていなかったわけではないので、ちょっと都合のいい正当化のようにも思えました。
(メイド・イン・女性)
リース・ウィザスプーンが製作を務めています。
彼女が若ければ自身で主演しても良さそうな感じ。
その他、主演、原作者、監督、みんな女性。
またテイラー・スウィフトがエンディング曲「Carolina」を作詞作曲して歌ってます。
テイラーは元々、カントリー・ミュージックで売り出してたからね。
(好きなところ)
●カイア役のデイジー・エドガー・ジョーンズ
可愛らしい。
ずっと湿地で育ってきた割には色白で小綺麗すぎる気はしましたが。
●カイアを支える雑貨店夫婦や弁護士
演者の演技も良く、温かみが伝わってきて良かった。
★★★PICK UP LINES★★★
ザリガニの鳴くところ
The marsh knows all about death and doesn't necessarily define it as tragedy. Certainly not a sin.
It anderstands that every creature does what it must to survive.
And that somtimes, for prey to live its predator must die.
I am the marsh now.
湿地は死を理解している。死を悲劇にはしないし、罪にもしない。
どの生き物も生き抜くために戦っていることを知っている。
そして時には捕食者を倒すことも。
私は湿地だ。