ソウルと呼ばれる地球外生命体に寄生され　絶滅寸前にまで追い込まれた人類。

かろうじて逃げ延びていた人類レジスタンスの少女メラニーも捕まりソウルに寄生される。しかしメラニーの意識は生き残り、少女の体にメラニーとワンダラーと名乗るソウルの2つの意識が同居し、異なる種族2人の共生が始まる。

僅かに残る人類のレジスタンス、そしてメラニーとワンダラーの運命は･･

 

ラブストーリーも織り込んだＳＦ作。

 

原作は「トワイライト」シリーズのステファニー・メイヤーの同名小説。

ヤングアダルト小説的な軽さや雰囲気を醸しつつも、「ガタカ」や「TIME/タイム」のような独創的なＳＦ映画を作ってきたアンドリュー・ニコルが監督＆脚本を手掛け、オリジナリティのあるＳＦ作に仕上がってます。

 

「宇宙人による寄生侵略」というネタはありがちですが、人間との対立だけでなく、共生について掘り下げてるところが面白い。

いろんな可能性が見えたラストも好きです。

 

こういう独創的なＳＦに出会えると嬉しい。

 

「美しき侵略者」という内容にまったくそぐわない邦題や副題は、できればやめてほしい。

 

（見どころ＆好きなところ）

●ソウルに支配された社会。

平和だけど、取り繕ったようでどこか不気味。あの青白く光る眼も怖い。

 

●人間（メラニー）とソウル（ワンダ）の奇妙な共生。

対立したり協力したり。体は一つでも、別々の人を好きになったり。

特異な存在である彼女(達)が人間社会で過ごす中での変化。

 

基本、体の主導権はワンダが持ってるので、メラニーの声は、心の声としてワンダの頭の中に響いて聞こえます。

そのメラニーと会話するのにワンダがいちいち声を出してるのには違和感を覚えますが、観せ物なのでしょうがない。

 

●メラニー達を執拗に追うソウルの女シーカー。

個性なきソウル達のなかで、個性を持つ者の存在がおもしろい。