サイレンサー B
(SHADOWBOXER)2007
監督 | |
リー・ダニエルズ | |
キャスト | |
キューバ・グッディング・ジュニア | マイキー(殺し屋) |
ヘレン・ミレン | ローズ(殺し屋) |
ヴァネッサ・フェルリト | ヴィッキー(クレイトンの妻) |
スティーヴン・ドーフ | クレイトン(ギャングのボス) |
ジョセフ・ゴードン・レビット | ドン(闇医者) |
メイシー・グレイ | ニーシャ(ヴィッキーの友人) |
モニーク | プレシャス(ドンの女) |
トム・パッシュ | アンドリュー(車椅子の伝達役) |
マット・ヒギンス | エディ(クレイトンの部下) |
ダーネル・ウィリアムス | マイキーの父 |
カレン・クランシー | アンソニー(ヴィッキーの息子) |
依頼を粛々とこなすプロの殺し屋コンビ、ローズとマイキー。
病気で余命短いローズの心境に変化が・・・
ターゲットである女性ヴィッキーを助けてしまう。
ローズ、マイキー、ヴィッキーそしてヴィッキーが生んだ赤ん坊。奇妙な組み合わせの4人の暮らしが始まるが・・・・
因果な商売「殺し屋稼業」で生きる者達と裏社会を描いたスリラードラマ。
(独特な雰囲気)
スリラー、アクション、人間ドラマ、いろんな要素を詰め込み、独特のキャラ設定で一風変わった雰囲気を醸す作品。
アメリカ映画ですがハリウッド感はなく、リュック・ベッソン産の仏映画のような小気味良いポップ感と、シビアなバイオレンスが共存する感じ。
原題の shadowboxer だとボクシング映画だと思われてしまう恐れがあるので殺し屋っぽい邦題が付けられてます。
(リー・ダニエルズ初監督作品)
映画の製作、キャスティング、マネージメントなどを手掛けてきたアフリカ系アメリカ人のリー・ダニエルズ初監督作品となります。
主人公の2人は白人と黒人のカップル。
白人&黒人のカップルが登場する事自体は珍しくもありませんが、主人公たち以外にも白人&黒人のカップルが登場。
複数の白黒カップルを描くのはかなり意図的。
ギャングのボスであるクレイトンの館の庭にはシマウマがいました。
(本物のシマウマを使っています。金がかかるためプロデューサーからは反対されたましたが、監督のこだわりを押し切っての演出。)
ダニエルズが製作を務めた2001年「チョコレート」でも黒人差別や白人&黒人の男女を描いてました。
本作は人種差別を描いた作品ではありませんが、監督の中にある諸々の思いが画になてって現れた感じでしょうか。
大手スタジオの作品ではないので、ローズとマイキーの最後の逢瀬のシーンなど、監督が好きに撮っているなあと感じる部分はありました。
(見どころ)
●ローズとマイキー
人種も違うし、歳の差も親子程離れた恋人であり師弟であり、母と子のようでもある不思議な絆。
固い表情をほとんど崩さないマイキーですが、その中でも演じたキューバ・グッディング・ジュニアが巧く感情表現してました。
●殺し屋の因果
ヴィッキーや赤ちゃんと触れ合う中で、すさんざ殺し屋稼業とは対極にある人間の温もりに心惹かれていくローズとマイキー。
しかしその末路は・・・
(好きなところ)
●ヴァネッサ・フェルリト演じるヴィッキーの変化
ヤクザの女から、母親、学びを求める大人の女性へと内面が変化するとともに外見もきれいになっていく。
★★★PICK UP LINES★★★
カルマ
マイキー
常に注意を怠るな。
またあんな連中が来る。
アンソニー
殺せばいい。