告発

(Murder in the First)1995

監督 マーク・ロッコ  
キャスト ケヴィン・ベーコン  ヘンリー・ヤング 
  クリスチャン・スレーター ジェームズ・スタンフィル弁護士
  ゲイリー・オールドマン  グレン副所長 
  エンベス・デイヴィッツ メアリー(ジェームズの同僚・恋人) 
  ウィリアム・H・メイシー マクニール(検察) 
  R・リー・アーメイ  判事 
  ブラッド・ドゥーリフ バイロン(ジェームズの兄) 
  スティーヴン・ドボロウスキー ヘンケン(ジェームズの上司)
  ステファン・ギラシュ ハムソン所長
  キーラ・セジウィック ブランシュ(娼婦)
  ミア・カーシュナー ロゼッタ(ヘンリーの妹)

アルカトラズ刑務所で囚人が囚人を殺害する事件が起こった。

加害囚人ヤングを担当することになった新米弁護士のジェームズは、調べを進める中で刑務所内で行われていた非人道的な虐待行為に気づき、それを告発する・・・

2人の戦いの場は法廷へ。

 

序盤の地下牢の描写は生々しく、なかなかキツイ。重たいテーマの作品ですが、時代の闇をえぐって見せるような社会派の作品ではなく「大きな悪や困難に挑み最後にはそれに打ち勝ち乗り越える!」という比較的シンプルなエンタメ劇的構成になってます。

真実味を持たせたかったのか、ラストだけはセオリーを外した影を落とす終わり方でした。

 

「事実に基づく」となっていますが、ほぼフィクション作です。

実際のヘンリー・ヤングは窃盗、強盗を繰り返し、殺人事件も起こしたワルで、独房に入れられたのも3年ではなく数か月だったそう。獄中で死んではおらず釈放されているそうです。

実際の事件に忠実であろうが、大きく脚色されていようが、映画として面白ければ全然構いませんが。

 

1934~63年までサンフランシスコ沖のアルカトラズ島に開設されたアルカトラズ刑務所。(それ以前にも南北戦争時代の頃から軍の収容所として使われていた。)

いろんな映画や物語の舞台にもよく登場する知名度は高い刑務所。本作ではこの事件がきっかけで閉鎖に追い込まれた的な描かれ方をしてますが、実際には、物資・人員の運搬コストや運用面の不便さが閉鎖理由。

 

ジェームズが気をきかせて差し入れた娼婦役のキーラ・セジウィクとケヴィン・ベーコンは夫婦です。作中では不発でしたが、実生活ではしっかりヌイてもらってるんでしょう。

 

(見どころ)

●ケヴィン・ベーコンの熱演。

リアリティよりかは、やや劇がかった演技。脚本がそういう脚本なので。

 

●法廷劇。煽るような盛り上げ方が巧い。

特に最後、ベーコン演じるヤングが証人喚問されたシーンは見せ場。

 

●狂気の悪役と言えばこの人、グレン副所長役のゲイリー・オールドマン。

役作りのためか、ちょっとぷっくらしてる。

 

★★★PICK UP LINES★★★

告発

 

グレン副所長とハムソン所長及びアルカトラズ刑務所を告発します。

私はこれらを個別に告発します!

アルカトラズ刑務所をヤング氏拷問とマッケイ殺人で告発します!!