鑑定士と顔のない依頼人 B
(La migliore offerta / THE BEST OFFER)2013
監督 | ジュゼッペ・トルナトーレ | |
キャスト | ジェフリー・ラッシュ | ヴァージル・オールドマン |
ジム・スタージェス | ロバート(エンジニア) | |
シルヴィア・フークス | クレア・イベットソン | |
ドナルド・サザーランド | ビリー(ヴァージルの旧友) | |
フィリップ・ジャクソン | フレッド(イベットソン家使用人) | |
ダーモット・クロウリー | ランバート(ヴァージルの秘書) | |
リヤ・ケベデ | サラ(ロバートの彼女) |
腕利きだが自身が主催するオークションでは旧友ビリーと共謀し気に入った高級絵画を不正に安く落札させて自宅の隠し部屋に飾って楽しむ孤独な古美術品鑑定士で競売人のヴァージル。
ある日、電話でクレアと名乗る若い女性から、亡き両親の遺した美術品を鑑定してほしいと依頼を受ける。
無数の美術品が置かれる邸宅で鑑定を進めるヴァージルだが、依頼人クレアは屋敷の中に潜み、やり取りは声だけ。決して姿を現そうとはしないのだった・・・
イタリアの巨匠ジュゼッペ・トルナトーレが監督&脚本のイタリア映画です
序盤はミステリアスな依頼人クレアの存在に興味を惹かれ、その正体をめぐるドラマに期待しましたが、中盤であっさりとその姿を現し、最終的には
犯罪スリラーという形になりました。
トルナトーレ監督なので、もうちょっとハートウォーミングなものを期待してました。犯罪モノとして観ると結構粗い感じがするし。
最後にロバートがオートマタ(からくり人形)に込めたメッセージ。
”There is always something authentic concealed in every forgery. ”
(どんな偽物の中にも、必ず真実が隠されている。)
周りのみんなに全て騙されていたヴァージル。その中に真実があったのなら一体なんだろう。 ただの皮肉なのか。それともクレアの愛か。
その辺りや、最後のプラハでのシーンを見てどう感じるかは見た方それぞれでしょうか。
自分としては結構かわいそうな悲劇だなと思いました。
(好きなところ)
●謎の依頼人クレア
演じたオランダ出身の女優シルヴィア・フークス。きれいでかわいかった。
ヴァージルが隠れて彼女を覗き見しているシーンはかなりドキドキ。
★★★PICK UP LINES★★★
ビリーの台詞 本作のキモというか、ネタバレというか・・・
ビリー
Human emotions are like works of art. They can be forged.
They seem just like the original, but they are a forgery.
(人間の感情は芸術と同じ。偽造できる。まるで本物のようでも偽装されたものだ。)
ヴァージル
Forgery?(偽造?)
ビリー
Everything can be faked, Virgil.
Joy, pain, hate... illness, recovery. Even love.
(何事も偽ることができるものだよ、ヴァージル。喜び、悲しみ、憎しみ、病気に健康、そして愛さえも。)