カティンの森 A

Katyń2007

監督 アンジェイ・ワイダ  
キャスト マヤ・オスタシェフスカ アンナ
  アルトゥル・ジミイェフスキ アンジェイ大尉(アンナの夫)
  ヴィクトリア・ゴンシェフスカ ニカ(ヴェロニカ)(アンナの娘)
  ヴワディスワフ・コヴァルスキ ヤン教授(アンジェイの父)
  マヤ・コモロフスカ アンジェイの母
  アンジェイ・ヒラ イェジ中尉→少佐
  ヤン・エングレルト ポーランド軍大将
  ダヌタ・ステンカ 大将夫人
  アグニェシュカ・グリンスカ エヴァ(大将の娘)
  パヴェフ・マワシンスキ ピョトル中尉
  マグダレナ・チェレッカ アグニェシュカ(ピョトルの妹)
  アグニェシュカ・グリンスカ イレナ(学校長・ピョトルの妹)
  アントニ・パヴリッキ タデウシュ(アンナの甥)
  セルゲイ・ガルマッシュ アンナを匿った赤軍大尉
  スタニスワヴァ・チェリンスカ スタシヤ(大将家の使用人)
  クシシュトフ・グロビシュ カティンを調べる独の法医学者
 

第二次世界大戦中、ポーランド軍の将校達22,000人がソ連によって射殺されたカティンの森事件を題材にしたポーランド映画。

 

非常に重たい題材で、重苦しい雰囲気が画面や音楽からのしかかってきます。

こっちもそういう重たいテーマの作品だと知ってて観てるので余計にそう感じるのかもしれません。

 

軍人やその家族。抗う者に生きようとする者。戦争はそこに生きる人々をどれだけ深く傷つけ、彼らにどれだけ暗い影を落とすのか、改めて見せつけられます。

 

監督のアンジェイ・ワイダはポーランドの巨匠監督で、父親がこの事件の

犠牲者でもあります。自身も大戦中はレジスタンス運動に参加し、これまでも大戦中のポーランドの悲劇・苦難・戦いを描いた作品を撮ってきましたが、本作は齢80歳を超えての監督作。

どうしても撮りたかった、描きたかった作品なんでしょう。

 

ポーランドはこの第二次世界大戦だけでなく、18世紀以降、隣国の強国たちに分割、支配され続けてきた悲劇の国です。

作中では当時の記録映像も使われていますが、記録映画ではないこの映画はあくまで映画、作り手の意志や主観が反映された作品。それでもポーランドという国で作られたこの戦争映画の持つ意味や訴える力は大きいし、

こういう作品は作られていくべきなのかなと思います。

重たいから観る時は選びたいかもしれませんが・・・

 

(見どころ)

●戦中、戦後を生きる人々のそれぞれ。

戦争の怖さ。この残酷は一体どこからくるんだろう。

戦争が人を変えるのか。戦争を起こす人間こそが最も怖いのか。

 

この大量虐殺事件を互いに非難するための材料にしてしまう当時のドイツとソ連。実行犯はソ連の秘密警察みたいな組織ですが、20,000人以上が犠牲となった事件を、他人になすりつけようとするなんて無茶苦茶にも程がある。

★★★PICK UP LINES★★★

絶望を生き抜く糧

 

ジェイ

「決めるのは早い、持つべきは・・・・」

 

アンナ

「希望? 5年前から希望が私の生きがい。」