20年の時を経て、ヤツらは再びやって来た！

 

宇宙人襲来SF大作の続編です。

 

前作1996年の襲来(公開)から、20年の時を経て、宇宙人がリベンジにやって来ました。

 

副題の resurgence は「再起」とか「復活」という意味。

 

監督は前作同様ローランド・エメリッヒ。

キャストも続投している人、多いです。

 

（前作と比べて）

●内容に大差はないですが

進化したＣＧ技術により、さらに派手で迫力のあるアクション･ＳＦ映像に仕上がってます。

 

●よりエンタメ指向のＳＦアクション

前作では、米空軍を中心とした軍が実存する兵器で戦いましたが、本作では宇宙人が残したテクノロジーを使い、現実よりも高度な技術や武器を持った近未来的な世界になっているため、よりＳＦ感が増してます。

（前作オープニングは、アポロ11号のアームストロング船長たちによる記念碑の置かれた月面シーン。本作のオープニングも月面シーンですが、そこには大きな前線基地が建てられています。こういう韻を踏んだような演出はいいですね。）

 

前作では未知の敵に対する恐怖や絶望感がありましたが、本作では敵は割れているため、その辺がない。

 

（謎の球体は出てきますが、あまりにもご都合主義的なその存在は、もう笑うしか。）

 

●ドラマ性は弱く

前作では「家族愛」をテーマにした群像劇風ドラマが描かれていましたが、本作では人間ドラマはかなり薄っぺらくなり、コメディ要素が強めに。

 

 

●総じて

より軽く、より中身のない、よりシンプルに映像を楽しむエンタメ感強めの作品に仕上がってます。

当然批評家受けはよくないですが、こういう大味な脚本で、画が派手な作風は、前作から続投したエメリッヒ監督らしく、ハリウッドらしくもあり、私は大好物です。

でも最近はここまでコテコテのハリウッド風アクション･ＳＦだと本国アメリカでも流行らないのかも。興行的にはいまひとつでした。

 

●キャスト

主要キャラや、子供だったキャラや、そこまで目立たなかったキャラも含めて前作キャラが結構出てます。

（前作で主人公の一人だったウィル・スミスは写真だけでの登場となりました。）

 

ビル･プルマンやジェフ･ゴールドブラムは流石に歳をとりましたね。

ビル･プルマン演じる元大統領は、最初は杖ついてフラフラだったのに、最後にはさっそうと戦闘機に乗り込んでいて、ん？となりました。

 

（好きなところ）

●もはや怪獣映画！巨大クイーン！！

クリーチャー系のＳＦでは、例えば夜とか、照明の切れた宇宙船内とか画面が暗いシーンでよく戦闘がありますが、本作の巨大クイーン・エイリアンは晴天の真っ白な塩原を縦横無尽に駆けてます。

ハッキリ姿が見えるのはいいですね。

塩原は前作でも使われてました。

 

●車を運転して避難している少女サム役のジョーイ・キングがカワイイ。

本作以降、主演映画が何本か公開されるなど、今後が楽しみな女優さん。

 

●笑えるシーンは多かったです。