第二次世界大戦中、ドイツが使用した暗号機エニグマの解読に挑んだイギリスの天才数学者アラン・チューリングを描いたドラマ。

 

アカデミー脚色賞を受賞。

役者の演技も含め批評的にも興業的にも大成功しました。

 

（歴史ドラマ）

アラン以外にもジョージやヒュー、ＭＩ6のミンギス(日本語表記ではメンジーズが一般的)等は実在した人たちで、内容も事実に基づいてます。

 

アランの設計した巨大な暗号解読機ボンブ(bombe)はその後のコンピューター開発の基礎となるものだそう。

 

この暗号解読によって得られた情報（ウルトラ情報）はノルマンディー上陸作戦等、重要作戦で活用され戦争終結に貢献。

しかしアラン達の暗号解読の功績は機密扱いとされ、戦争終結後30年ほど公になることはなかったそう。

（悲劇に天才は結構つきもの）

作中でも描かれていた通り、同性愛の罪で逮捕され、ホルモン剤の注射を強いられ、1954年服毒自殺により41年の生涯を閉じます。

かわいそう。

死後、暗号解読の功績が公になると、数学者、論理学者としの功績も高く評価されるようになったそうです。

 

こんな人達がいて、こんな事があったんだなという勉強になります。

 

政府暗号学校が置かれたブレッチリー・パークは、現在は暗号解読がテーマの博物館になっているそうです。

 

作中でアランがランニングしているシーンがちょこちょこありましたが、　実際に長距離走が選手並みに得意だったそうで、ロンドンでの会議に出席するためブレッチリーから60キロ以上を走ったそうな。ほんまいかな。

 

タイトルの The Imitation Game（模倣ゲーム）はアランの論文に書かれた内容にちなんでます。

 

（見どころ）

●主演ベネディクト・カンバーバッチ

天才ゆえ、ちょっと偏りのある性格。そして同性愛者。

難しい役を見事に演じてました。

カンバーバッチの演技は良いんですが「天才学者」と「同性愛」という２つのテーマを盛り込んだので、キャラがややぼやけてしまった感じも。

 

癖のある天才数学者という点で「ビューティフル・マインド」を思い起こしたりしました。

 

ジョージ役のキーラ・ナイトレイも良かったです。