アルゴ B
(ARGO)2012
監督 | ベン・アフレック | |
キャスト | ベン・アフレック | トニー・メンデス(ケヴィン・ホーキンス) |
ブライアン・クランストン | オドネル(トニーの上司) | |
ジョン・グッドマン | ジョン・チェンバース(特殊メイク) | |
アラン・アーキン | レスター(プロデューサー) | |
クリストファー・デナム | マーク・ライジェク(領事官補) | |
クレア・デュバル | コーラ・ライジェク(マークの妻) | |
ロリー・コクレーン | ヘンリー・L・シャッツ | |
スクート・マクネイリー | ジョー・スタフォード | |
ケリー・ビシェ | キャシー・スタフォード | |
テイト・ドノヴァン | ボブ・アンダース | |
ヴィクター・ガーバー | テイラー(カナダ大使) | |
ボブ・ガントン | 国務長官 | |
フィリップ・ベイカー・ホール | CIA長官 | |
カイル・チャンドラー | 主席補佐官 | |
シェイラ・ヴァンド | サハル(カナダ大使公邸メイド) |
1979年イラン革命の最中、イランの米大使館が占拠され大使館員が人質とされる中、密かにカナダ大使公邸へと逃れ避難した6人を救うためのCIAの作戦を描いた作品。
関所越えハラハラドキドキムービーです。
現在まで続くアメリカとイランの対立を
決定的にした事件を描いてますが、政治的な意図や主張は無く、あくまでハラハラドキドキを描いたエンタメ作だと思います。とは言ってもアメリカ視点で描かれているのでイランでは批判されているようです。
(実話ベース)
「アルゴ」というニセ映画製作のため、ロケハンで訪れていたカナダ人映画スタッフということにしてイラン国外へ脱出させるというCIAとカナダが協力して実際に行った作戦「カナダの策謀」を描いた作品です。
(メンデスが執筆した回顧録が原案になっています。)
しかしそこは映画、結構脚色してあります。
テヘランのバザールに出かけるシーンがありましたが、実際には行ってないですし、ラストで飛行機が車で追われるシーンも演出です。
イランがシュレッダーで細切れに裁断された書類を復元させてたのはホントです。
ニセの映画スタッフになって脱出という、かなりトリッキーな作戦なんだと思いますが、画的には意外と地味でトリッキー感があまり伝わってこなかったです。
監督兼主演のベン・アフレックもリアリティを出そうとしたのか、かなり抑え目な演技で、主人公の強さやキャラもイマイチ伝わってこなかった。
主人公のわりに台詞も随分少なかった。
(受賞)
ベンはジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロヴとともに製作も務めて、ゴールデングローブ作品賞、監督賞、アカデミー作品賞を受賞しました。
また脚本のクリス・テリオがアカデミー脚色賞を受賞。
やっぱりアメリカでは、アメリカのアイデンティティーや正義やイデオロギーや差別など社会問題や、美点でも汚点でも、アメリカを意識させる作品が受賞する傾向はあります。
(もちろんハリウッドも協力)
作戦に協力した特殊メイクの専門家ジョン・チェンバースは「猿の惑星」でアカデミー名誉賞を受賞し(当時はまだメイクキャップ賞がなかった)、
ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにもその名を刻んだ人で、CIAからも賞をもらったそうです。
DVDにメンデス本人と人質になった6人がインタビューに答えてました。当時最終的な決行判断を下したカーター元大統領も出てて驚きました。
占拠された米大使館は現在、反米精神を鼓舞するためのミュージアムのようになっているそうです。
(見どころ)
●ハラハラドキドキの関所越え
ニセ映画「アルゴ」をホントの映画にしちゃうあたりが、一番おもしろいと思う。さすがハリウッド。
★★★PICK UP LINES★★★
合言葉は Argo fuck yourself!(アルゴのくそったれ!)
トニー
"Fade in on a starship landing. An exotic, Middle Eastern vibe.
Women gather, offering ecstatic libations to the sky gods."
Argo. A science-fantasy-adventure.
(「宇宙船が着陸。中東のようなエキゾチックな雰囲気。女達が集まり天の神々に聖なる酒を捧げる。」アルゴ。SFアドベンチャー。)
レスター
It's in turnaround. It's dog shit.
(企画倒れの最低な本だぞ。)
トニー
It's a space movie in the Middle East.
(SF映画、中東が舞台のね。)