ユー・ガット・メール B

(YOU'VE GOT MAIL)1998

監督&脚本&製作  
ノーラ・エフロン  
キャスト  
トム・ハンクス ジョー・フォックス 
メグ・ライアン キャスリーン・ケリー
グレッグ・キニア フランク(キャスリーンの彼氏 記者) 
パーカー・ポージー パトリシア(ジョーの彼女) 
ジーン・ステイプルトン バーディ(街角の店 店員 お婆ちゃん)
ヘザー・バーンズ クリスティーナ(街角の店 店員)
スティーヴ・ザーン ジョージ(街角の店 店員)
デイヴ・シャペル ケビン(FOX社員 ジョーの友人)
ハリー・ハーシュ ジョーの父
サラ・ラミレス ローズ(スーパーのレジ打ち) 

互いの素性を知らずにメールのやりとりだけで親交を育んできた男女。

ハンドルネーム NY152 と shopgirl.

 

shopgirl はNYの街角にある小さな児童向けの老舗書店店主キャスリーン

 

NY152はキャスリーンの店の向かいに出店してきた大手チェーンブックストアの店長ジョー

 

実生活では商売敵として対立する2人の関係は・・・

 

NYアッパーウェストサイドを舞台にしたロマンティック・コメディ

 

(ロマンティック・コメディ 最強布陣!)

数々のロマンティック・コメディ作の脚本・監督を務めてきたノーラ・エフロン。そしてエフロン監督&トム・ハンクス&メグ・ライアンのトリオは1993年「めぐり逢えたら」と同じ組み合わせ。

 

メグ・ライアンはエフロンが脚本を務めた1989年「恋人たちの予感」から

ロマコメ作品でヒットを飛ばし「ロマンティック・コメディの女王」と言われるようになりました。

 

(時代)

本作は1940年「桃色の店」(The Shop Around the Corner)のリメイク作になります。(その後ミュージカルにもなっている。)

オリジナル作では「文通」でしたが、時代に合わせて本作では「eメール」になってます。

プッシュ回線でネットに繋がろうとするところに時代を感じます。

 

スマホ一人一台が当たり前になり、男女の出会いの定番の一つとして出会い系アプリが使われる現在から見ると、作中での2人のeメールのやりとりは、むしろ文通に近い気がしますね。

 

(ビジネスとプライベート)

主人公の2人はビジネス上では敵対関係。

いがみ合うしかない関係に双方とも心を痛めてます。

 

一方、メールでのやり取りは現実の関係性に縛られることなく、互いを思いやる言葉で溢れています。

 

昔、居酒屋を取材するTV番組の中で、常連のサラリーマン風のおじさんがインタビューに答えて「いや~、ここで会う人、みんな本当に優しくて良い人ばかりなのに、社会に出ると、みんな利益利益でギスギス厳しい!なんでかな~。」と言っていたのを思い出した。

 

利害の無い関係性だけで生きていける心穏やかな世の中があったら素敵なだなと思うけど、きっとつまらなくもあるんだろうな。

 

(身バレ)

自分はてっきり、ジョーが風邪をひいたキャスリーンの家を訪ねたシーンで、キャスリーンが「メールの相手=ジョー」と気づいたかと思ってしまいましたが、そこではジョーに好意を抱くも、メールの相手と気づいた訳ではなかったよう。

 

ラストでキャスリーンはその事実を知って、喜んで受け入れてハグキス大団円!ですが、ちょっとキャスリーンさん、人が良すぎではという気も。

 

自分の店が閉店に追い込まれた事は万歩譲って許せたとしても、メールの相手であることをジョーだけが先に気づいて、ずっと黙っていたのは、騙されていたなと自分なら感じる気がする。

 

(好きなところ)

とにかくメグ・ライアンが可愛い

表情や仕草がキュートすぎる。

 

★★★PICK UP LINES★★★

(シーン①)冒頭の2人のメールのやりとり

 

Shopgirl

I pretend that we're the oldest and dearest friends, as opposed to what we actually are, people who don't know each other's names, and met in a Chat Room where we both claimed we'd never been before. 

"What will he say today?" I wonder.

I turn on my computer, I wait impatiently as it boots up.

I got on line, and my breath catches in my chest untill I hear three little words: You've got mail. 

 

昔からの親しい友人みたいにしてるけど実際は違う。

初めて入ったチャット・ルームで出会ってお互いの名前も知らないのよね。

「今日はどんな話かしら?」と思いながら、コンピューターが立ち上がるのが待ちきれないの。

オンラインに繋がると、息を止めてあの言葉を待つの。

ユー・ガット・メール

 

 

(シーン②)すっぽかし

 

クリスティーナ

So?  What happened?(それで、どうだった?)

 

キャスリーン

He never came.(彼、来なかったわ。)

 

クリスティーナ

He stood you up.(すっぽかし!?)

 

 

※タイトル

原題は現在完了形の You've got mail

邦題は過去形をカタカナ表記でユー・ガット・メール

過去形では意味合い的に完全におかしいですが、どうせ日本人には'veの発音はほとんど聴き取れないし、カタカナ表記ならまあいいか。